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第21話
しどろもどろになりながらも悠介が話しきる。
……嫌なもんだな。
今でもこんなやつがいるなんて。
お茶を一口ズズッと飲み、口を開く。
「……悠介が今言った話が本当なら、児童養護施設なり、そういう機関に連絡しないといけないだろうな。
……売春しようとしたことは黙っておくから。」
よく話してくれたなと頭をグシャと撫でる。
悠介が顔をしかめたから慌てて離す。
「悪い、痛かったか?」
「……そうじゃなくてなんでそんな冷静なの
普通ならもっと慌てたり驚いたりするもんじゃねーの?こんな話聞いたら。」
「それになんかこういう話聞くのにもなれてる感じすんじゃんか。
おれ、あんたのこと何にも知らないけど、
……仕事がおれみたいなやつに会ったり話したりする仕事?でもしてんの?」
思いついたことをまくしたてるように話す悠介の話を黙って聞く。
「…………おれのこと話したからあんたのことも教えてよ、約束だろ。」
ふーっと思いっきり息を吐いたあとおもむろに口を開き。
「……そうだな。
簡単に言っちまえば俺も悠介と同じような境遇だったてことだな。
つまんねぇ昔話でもよければ聞くか?」
少し考えるような素振りを見せたあとまっすぐに俺を見てコクリと頷いた。
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