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8月3日(月)

ちょっとした好奇心だったんだ… 中学校2年生の夏休み…いつもの仲間で集まって、歩(あゆむ)の父さんの軽井沢の別荘に遊びに来ていた。 ここに約一か月、8月31日まで滞在する予定だ。 8月3日(月) 道路から少し入った雑木林の中に立つ二階建てのログハウス。目の前には穏やかな湖が広がっていて、歩の家の別荘のロケーションは最高だった。 昼間はみんなで湖で泳いで遊び、バーベキューをして楽しんだ。 俺は泳げないから、深くまではいけないけど…海パンを履いて一緒に楽しんだ。 日が暮れて、夕方になると、それぞれ別行動を取り出した。 春(はる)ちゃんと歩、星(せい)ちゃんと渉(わたる)と博(ひろし)…いつもこの組み合わせだ。俺はもともと一人で過ごすのが好きなので、一人にしてもらえる事が単純にらくちんだった。 皆と別れて、リビングの大きなソファーでひと眠りしようと玄関から室内に入った。 泳げないのにあんなにはしゃいだから、体が疲れて眠たくなっていたんだ。 クーラーのガンガンにかかったリビングに満足して、俺は思い切りソファに飛び乗って寝転がった。 ローテブルを囲う様にして置かれた大人6人は腰掛けられる、大きなソファ… こんな大きくてふかふかのソファ…堪らない! 音楽のボリュームをマックスにして、伸びをして、さあ寝るかと…ふと、周りを見たんだ。 そしたら、斜め方向…ソファの上で俺を見てる裸の春ちゃんと、目が合った。 春ちゃんの下に、歩が居る。 彼も目を丸くして俺を見ていて、そして、服を着ていなかった… 「な、な、何してんの~?」 衝撃的な光景に、動揺して声が裏返る。 耳に付けたヘッドホンがずれて大音量の音楽が漏れる…。 歩と、春ちゃんが…裸で抱き合って…繋がっている… 「北斗…内緒にして?」 歩にそう言われて、俺は頷くしか出来なかった。 だって、歩は同い年だけど…いつも模範的なお兄さんみたいな人だから… 何も考えすに、彼の行動を肯定して、受け入れた… そのままヘッドホンを付け直して、また横に寝転がった。 そして、時たま聞こえる2人の喘ぎ声を聞いて思った。 あぁ…男同士でもエッチって出来るんだ… そして、春ちゃんの事を見た。 歩の股の間に入って、女の人とするみたいに腰を動かしている… 俺と目が合って…ジッとみられて…顔が熱くなる。 気持ちよさそうに顔を歪めて、俺を見てくるから、だんだん良く分からなくなってくる。 それって…気持ちいいの? そっと、春ちゃんに近付いていく。 彼の背中を触って…今日、湖でおんぶしてもらった背中と比較する。 おんなじなのに…違く見える。 そのまま歩の顔を覗いてジッと観察する。 もともと可愛い顔の歩。 顔が紅潮して、春ちゃんの腰が動くたびに、口からエッチな声を出して、目を潤ませて気持ちよさそうにしている… 「お尻なのに…うんこが出る所なのに…痛くないの?」 心配で歩に声を掛けると、彼は俺の顔を見て、吹き出して笑った。 そうか…俺に知識が無いだけなのか… きっと何らかの方法で、コントロールしてるんだな… 俺は二人の邪魔をしてはいけないと思って、ちょっと離れた所に寝転がって2人を眺めながら微睡んだ。 だんだんとこの光景にも慣れてきて、眠りそうにウトウトとしてくる。 耳に付けたヘッドホンを浮かされて、春ちゃんの声が耳に届く。 「北斗(ほくと)…北斗もしてみる?」 俺の首すじに指をあてて、ツーと動かしながら、春ちゃんが聞いて来る。 俺は微睡んだ目で歩を見て言った。 「俺でも分かる。春ちゃんは歩が居るのに、ほかの人を誘ったらいけないんだって…」 そう言って、彼からヘッドホンを取り戻して耳に付け直すと、また目を閉じた。 あんなに悲しそうな顔をする歩を初めて見た… 好きなんだ… 歩は春ちゃんの事が好きだから、エッチしてたんだ。 春ちゃんはただ、エッチがしたいだけなんだ… 春ちゃんは…最低だ。 「北斗、北斗!起きろよ!夜ご飯食べに行こうぜ。」 3人で遊びに行っていた星ちゃんと渉と博に起こされて、俺は慌てて周りを見る。 俺しかいないソファに安心して、3人に視線を戻して聞いた。 「何、食べるの?」 博が興奮して教えてくれた。 「歩いて行ける距離に、歩の叔父さんがやってるお店があるんだって。そこでご飯を食べさせてもらうんだって!俺は絶対オムライスにする!」 「俺はかつ丼にする~!」 渉はそう言って、ガッツポーズをとっている。 「星ちゃんは…何食べるの?」 目をこすりながら星ちゃんに聞くと、星ちゃんはメニューを見てから決めるって言った。 俺は一回大きく伸びをして、体を動かすと、立ち上がって、3人に付いて行った。 「良く寝れた?」 ヘッドホンを首にかけて、まだぼんやりする俺に星ちゃんが聞いて来た。 「う~ん、寝たよ。スッキリした。」 そう答えて笑うと、星ちゃんは嬉しそうに笑い返した。 玄関を出て暗くなった外を見る。 歩の別荘は道路からアプローチを経た場所にあって、プライベートビーチの様に広がる湖が黒く静かに揺らいで見える。 夜になると、少し、肌寒い位で…俺は上着を着てこなかった事を後悔した。 道路までの道の途中で、春ちゃんと歩と合流する。 俺は何事もなかったように、2人に挨拶して笑いかける。 あんなところを目撃してしまっても、2人が俺の友達なのは変わらないから。 道路に出て、湖を囲う様に走る遊歩道を歩いて進むと、道路を挟んだ向こう側に、お洒落なレストランが見えてきた。 「あそこだよ。」 歩が指を差して言うと、渉が博と走って先に行く。 「子供みたいだ~」 俺が言うと、歩が声を出して笑った。 その声はいつもの彼の声で、あのエッチな声じゃなかった…。 またあのエッチな声が聞いてみたいな… またあの顔が見て見たいな… ぼんやりとそう思いながら、歩いてレストランに向かう。 白い外壁に、落ち着いた緑のタープが窓の日よけで垂れている。管理された花壇が綺麗な花を付けて、赤い入り口の雨よけに小さな暖色系のライトが灯っている…そんな、高級そうなこのお店に…俺達が入っても良いの? そう思ったのは俺だけじゃないようで、先に付いたはずの博と渉も、歩の到着をもじもじして店の前で待っていた。 春ちゃんの手が、俺の手にやたらと当たってくる事に気付く。 「春ちゃん、手が当たる。」 そう言って彼を見上げると、俺の方を見下ろして変な顔をして笑わせてくる。 だから、おれも変顔をして仕返しする。 そんなどこにでもいる、普通の友達だ。 「歩、いらっしゃい。」 歩を先頭にレストランに入ると、彼の叔父さんが、カウンターの奥の厨房から笑顔で迎えてくれた。 低くて落ち着きのある、心地いい声が特徴的な歩の叔父さんは、背が高く、少し長めの癖っ毛が印象的な大人だった。腕まくりした白いシャツが良く似合っていて、微笑む顔が少し幼く、かわいらしい印象に見えた。高身長のハイスペックイケメンとはこういう人の事を言うんだろうな…天は二物を与えることもあるんだな…俺はぼんやりしながら歩の叔父さんを眺めた。 余りに見すぎたせいか、歩の叔父さんと目が合う。 彼は俺を見てにっこりと微笑むから、俺はそれを無視して視線を外した。 店内にはお客さんがほどほどに入っていて、落ち着いた間接照明と、上品な内装が、決してこの店が庶民派ではない事を示していた。 「6人は仲良しグループなの?」 テーブルに案内されて、歩の叔父さんが誰かしらに聞いて来る。 俺は星ちゃんの隣に座って、彼の顔を見て笑っていた。 だって、余所行きの顔になっていたから、それがおかしくて笑った。 「小学生の頃からの友達で、気心も知れてるから、長期の滞在もあんまり心配してないんだよ。」 歩がそう答えているのを聞きながら、星ちゃんの鼻の穴に指を入れる。 「北斗!」 星ちゃんに怒られて、俺がケラケラ笑うと、正面に座る博が俺の足を蹴った。 「いたい~!」 そう言って歩の叔父さんを見ると、俺の方をじっと見て微笑む。 「大丈夫?」 体を屈めて、そう優しく聞いてこられて、戸惑った。 低くて良く響く…素敵な声だったから…戸惑って驚いた。 「北斗がいけないんだ、馬鹿だから!」 そう言って渉が俺をディスる… 俺は歩の叔父さんに言った。 「俺が一番かわいいから、虐められている。」 俺がそう言うと、歩の叔父さんは声を出して笑って言った。 「確かに…キミはとってもかわいいね…」 ほら見ろ…! 俺がそう思ってテーブルのみんなを見ると、白けた顔で俺を見ていた。 何だよ…! 仕方が無いので、星ちゃんの顔を見ながら、俺は大人しくした。 「8月31日に東京に戻る予定なんだ。」 歩がそう話している。 「じゃあ8月中はこっちに居るんだね。涼しいからね…過ごしやすいと思うよ。」 歩の叔父さんがそう答えて、みんなは、へぇ~。とか、わ~い。とか適当に言っている。 「花火大会に行こうと思ってるんだ。」 「今年は…いつ頃かな~毎年音は聞こえるんだけどね…」 そんな二人の世間話を聞き流しながら、歩の叔父さんの声を聴き留める。 なんて素敵な声なんだろう… 俺も声変わりしたら、あんなに素敵に低くなるのかな… そんな事をぼんやりと考えながら、俺はテーブルの上のナフキンを手に取って肌触りを感じていた。 ビロードのような柔らかい質感なのに、どうやって立てているんだろう… 「柔らかい?」 急に隣の星ちゃんが俺を小突くから、顔を上げて見ると、歩の叔父さんが俺にそう聞いて、笑顔で俺の返答を待っていた。 「すみません。北斗はいつもぼんやりしていて…人の話を聞いてないんです。」 博が俺をディスって、皆が、そうだ、そうだ、と笑う。 「柔らかいのに、どうやって立ってるのか気になった…」 歩の叔父さんにそう言うと、みんなに笑われて、恥ずかしくなった俺は、顔が熱くなって下を向いた。 歩の叔父さんは、優しくナフキンの畳み方を教えてくれて、こうやって立っているんだよ?と、丁寧に説明してくれた…。 本当に良い声なんだ… まるでコントラバスの様で、うっとりしてしまいそうな自分が居る。 「…じゃあ、何を食べるか決まったら教えてね。」 そう言って、歩の叔父さんは厨房に戻って行った。 「本当だ。柔らかいね。」 渉がそう言ってナフキンを俺の顔にコチョコチョ付けて遊ぶ。 俺はそれを無視して、メニューを見る。 さっきは恰好つけて、俺を笑ったのに…フン! 「星ちゃんは何にする?」 隣の星ちゃんと一緒にメニューを見ながら考える。 「ん~、ドリアも食べたいけど…スパゲティも食べたいな…」 そう言って星ちゃんが悩むから、俺は提案した。 「俺がスパゲティを頼むから、星ちゃんはドリアを頼んだらいい。来たら半分こしよ?」 星ちゃんは俺の顔を見て、笑うと頷いて答えた。 「そうするよ。」 みんな食べたいものが決まったので、赤いエプロンを付けたお店の人に注文をする。 どんなに美味しいものを作ってくれるのか、俺は楽しみだった。 だって、こんなに上等なナフキンが置いてあるお店なんだ。 きっと料理もおいしいに決まっている。 「星ちゃん、これ柔らかいよ?」 そう言って、彼の膝に置いてある手の甲に、ナフキンをコチョコチョあてる。 コチョコチョされながら、俺の目を見て星ちゃんが笑う。 「全然こしょぐったくないけど?」 そう言って煽ってくるから、俺は星ちゃんのわき腹を手でこしょぐった。 カクンと折れ曲がって変な声を出す星ちゃんが面白くて、俺は大笑いする。 「北斗はこんなお店に来ても馬鹿だね。もっとお上品にしないと!」 いつもふざけまくる渉に言われて、俺はお前にだけは言われたくないと思った… 「歩の叔父さんって何歳なの?」 博が興味津々に聞いている。 博の家は自営業で中華料理屋さんをやっているから、ちょっと気になるのかな… 「たしか…32歳か、そこらだった気がする…」 「若っ!その年で…この場所に…この規模の店って…凄いな~」 博は感心してそう言った。 そうなんだ…凄いのか…へぇ。 俺は良く分からないけど、博がそう言うなら凄いんだと、漠然と思った。 確かに…歩の叔父さんは若く見えた… そして、紳士的で優しくて、声が素敵だった… 料理が運ばれてきて、俺の前にスパゲティが到着した。 「わぁ!なんていうの、これ…トマトのやつ。良い匂いする!」 俺は、早速、お皿の上で半分に分けると、星ちゃんに言った。 「俺がここまで食べるから、後は星ちゃんの分ね?」 星ちゃんの顔を見て、確認事項を二人で確認する。 「お皿、持ってこようか?」 俺と星ちゃんのやり取りを見ていたのか、歩の叔父さんが声を掛けてくれた。 「ん、要らない。です~。」 俺はすぐに断ると、美味しそうなスパゲッティを一口食べてみた。 「ん~、美味しい。家のお母さんのスパゲッティより美味しい!」 「それは失礼だろ~?」 春ちゃんに言われて、俺は歩の叔父さんをおずおずと見上げた。 「良いよ。気に入ってくれたなら…良かった。」 そう言って素敵な低い声で笑うと、俺をじっと見て微笑んだ。 わぁ…なんて優しい人なんだ。 俺は星ちゃんの分を少し余分に食べて、彼に皿を回した。 「北斗、ドリアもおいしかったよ。」 そう言って俺にドリアの皿を寄越す星ちゃんに言う。 「星ちゃん、ちょっと半分が多い気がするから、この分食べて?」 俺は半分を正確に測って、余分の部分をスプーンですくうと、星ちゃんの口に持って行った。 星ちゃんはあ~んして俺のスプーンを咥える。けど、口の端に沢山クリームが付いてしまった。おれはそれを指で拭うと、ペロリと舐めた。 「仲が良いんだね。」 歩の叔父さんは俺達の仲の良さが気になるのか…俺の顔を覗いて、微笑みながら聞いて来る。 不思議と俺だけに、よく話しかけてくる気がして、気になってくる。 「ここは、幼稚園の頃から一緒だから。」 歩がそう言って、美味しそうなハンバーグを食べている。 わぁ…それも美味しそうだな… 「北斗君の付けてるヘッドホン…結構本格的なやつだよね?オーディオ機器を集めるのが趣味だから、気になっちゃって…ねぇ、それで何聞いてるの?」 そう言って、歩の叔父さんは俺の首を撫でながらヘッドホンを取ると、ヘッドホンのロゴを確認している。 「北斗の家は両親とも音楽家だから、そういうの本格的なんです。それに、音が悪いとか…割れるとか…北斗は、音に対する文句が多いから…」 「クラシックを聴いてる。」 渉の言葉にかぶせる様に、歩の叔父さんに短くそう答えた。 首を撫でられたことが…肌に触られたことが嫌で、彼からヘッドホンを早く取り返そうと、俺は席を立った。 「ふふ、待って…かけてあげる。」 そう言って歩の叔父さんが、俺を向かい合わせにして、頭からヘッドホンを耳に掛ける。 俺は振り返りながら、それを首元にずらそうと手をあげた。 歩の叔父さんは、その手を掴んで止めて、俺をまた自分の正面に引っ張ると、頭のてっぺんの部分を持って、ゆっくり後頭部にヘッドホンをずらした。そのまま俺の後頭部の髪を、指を立てて撫でて、俺をじっと見つめるから…なんだか変な気分になって、俺は逃げる様に星ちゃんの隣の席に戻った。 何だ… 変なの… 星ちゃんと顔を見合わせて、俺は目で、なんか変なの!と言った。 伝わったかは知らないけど、そう伝えた…。 だって、あんな風に見つめてくる意味が、触れる意味が、分からないよ… お腹がいっぱいになって、お皿が下げられると、デザートが出てきた。 「わぁ、アイスクリームだ!」 俺のは二つ乗ってる!ラッキーボーイだ! 「星ちゃんの一つだけだね?俺の半分あげる?」 俺がそう言って、ダブル乗せのアイスを見せびらかすと、博がスプーンですくって取っていく。信じられない気持ちでいっぱいだ… 「俺のはチョコが乗ってる~。星ちゃんのは白いのだけ~」 そう言って、星ちゃんにチョコのアイスをすくって食べさせてあげる。 歩がそれを見て言った。 「きっと、北斗は子供っぽいから…お子様サービスしてくれたんだね…」 周りのみんながそれを聞いて納得するんだから…やんなるよ。 歩の叔父さんにお礼を言って、お店を後にする。 「何か、北斗、気に入られてたな~」 渉がそう言って、博も頷く。 確かに、よく話しかけられた…寂しいのかな、何となくそう思った。 よくも、知らない人なのに、何となくそう思った。 星ちゃんは俺の隣で空を見上げて歩いている。 俺よりも少しだけ…いや、7㎝くらい?背の高い星ちゃんは、ツーブロックの良く似合う草食系のイケメン男子だ。 一人で居る事が好きな俺の、唯一の気を許せる…親友なんだ。 俺は星ちゃんを真似して空を見上げて、声を上げて感嘆する。 あぁ、ここは満天の星空が見えるんだ… 「星ちゃん、あとで一緒に夜空、見に行こう?」 「良いよ。」 星ちゃんは、俺の誘いにすぐ乗ってくれるんだ。さすが昔からの仲だ! 俺はきっとすぐにヘッドホンを付けるだろうけど…。 それでも、一緒に来てくれるのが星ちゃんなんだ。 「屋上のデッキに椅子があるから、そこで見ればいいよ。」 歩が良い事を教えてくれた。 「わ~い!」 俺は喜んで、別荘までの少しの距離を走って戻った。 別荘の前まで戻ると、星ちゃんの手を繋いで、ベランダのウッドデッキに直結する階段を上がっていく。 そして、ベランダから更に上る階段で、屋上まで上がる。 「夜空は逃げないのに…」 そんな事をぼやく星ちゃんを無視して、屋上に上がって大はしゃぎする。 「わぁ~!!凄く素敵だ!」 夜空の青さと、何も視界を遮るものが無い突き抜ける空を見上げて、自然と笑いが込み上げてくる。 こんなに気持ちのいい場所…素敵すぎる…! 歩の言った通り、屋上のデッキには寝転がれる椅子がいくつか置いてあって、星ちゃんがその一つに座って、寝転がっていく。 俺は星ちゃんの上に座ると、ヘッドホンを付けて寝転がった。 「ほかにも椅子があるだろ?」 そんな声が聞こえたけど、無視して星ちゃんの上で空を眺める。 「星ちゃんの…星太郎(せいたろう)の星って漢字は、星だよ…?あれは星ちゃんの仲間なの?」 俺は空を指さして、星ちゃんに聞いた。 彼が笑うと上に乗った俺も揺れて、少し楽しい。 「もっと揺らしてよ。」 俺が言うと星ちゃんは体を斜めにして、俺を体から落とした。 「…ケチ!」 そう言って離れた椅子に座って空を見上げる。 音楽を大音量で流して、一人の世界に浸る。 ドヴォルザークの新世界…家路を大音量で聞いて、星空を眺めると…訳もなく目の端から涙が落ちてくる。 音楽と情景がマッチすると、言い知れぬ幸福感で満たされる。まるで、映画のBGMの様に、情景を演出して…盛り上げてくれるからだ… 静かで壮大だ… そのまま目を瞑って、少し冷たい位の風にあたって、音楽の美しさに感動する。 ふと、自分の上に圧迫感を感じて目を開ける。 春ちゃんが俺の上に覆いかぶさって、じっと見下ろしていた。 目が合って、ぼんやりと春ちゃんの目を覗く。 春ちゃんは俺の涙を見て、不思議そうに指でなぞって拭った。 そして口をパクパクして…何か喋ってるけど、俺は今ドヴォルザークに浸っているから…春ちゃんを無視して、また、目を瞑る。 そっと自分の唇に何かがあたる感じがして、また目を開く。 目の前に春ちゃんの顔が見えて、自分がキスされたと気付いた。 「やめて…春ちゃんじゃなくて、星が見たいんだ。どいて、そういう事なら歩としてよ。」 俺はそう言って、彼の顔を退かそうと、左手で彼の顔を押し退けた。 春ちゃんはそんな俺の手を掴むと、寝転がる椅子に押し付けてきた。 なんだ! 俺は怒って手を退かそうともがくけど、体格差のあるせいか、びくともしなかった。 そして、春ちゃんは俺に向かってパクパク何か言って、また顔を近づけてくる… このタイミングで、第2楽章から…第4楽章に曲が変わって… なんとも意味深なBGMに笑えて来るけど… これは、忌々しき事態だ! 「星ちゃん!」 向こうで寝ている星ちゃんの名前を大声で呼ぶ。 なんだ?なんだ?と星ちゃんが俺に近づいて来るタイミングで、彼に背を向ける様にして春ちゃんは俺にまたキスをした。 彼の舌が俺の口の中に一瞬入ってきて、体が跳ねる。 なんなんだよ! 抑えられていた手が解放されて、俺は体を急いで起こした。 そして、ヘッドホンを首に下げると、春ちゃんに怒って言った。 「春ちゃん!やめてって言ったじゃん!」 「冗談だろ?そんなに怒るなよ…北斗は怒りんぼだなぁ…」 悪びれた様子もなく、そう言っておどけると、星ちゃんに笑いかけて春ちゃんは階段を降りて屋上から消えた。 「何したの?」 隣に座って星ちゃんが俺に聞いて来るから…俺は口を拭って、首を横に振った。 こんな事、きっと、言ったらダメだ… 「やな事された…俺は嫌だった。」 そう言って星ちゃんに頭を付けて項垂れる。 首にかけたヘッドホンからずっと新世界が流れている… あんなに綺麗だった音楽が、ただただ耳障りで…苛ついた。 星ちゃんは、自分の着ている上着を俺にかけて、項垂れた頭を抱えて撫でてくれた。 なんでキスなんてするんだ… 歩としないで…なんで俺とするんだ… 友達なのに…おかしいよ… あんな現場を目撃したから? だからキスするの? 意味が分からないで、ただただ、混乱する。 あんなに何でも知っていたはずの友達の事が、突然分からなくなる。 「星ちゃん…星ちゃんはあったかいね…」 そう言って彼の体にもたれる。 「今日、一緒に寝ていい?」 「良いよ」 良かった… 何故か酷く安心する自分が居た。 寒くなってきたので、屋上を後にして室内に戻る。。 「今のはズルだろ?」 「もう一回やったって、結果は変わらないんですよ…」 そんな楽しそうなやり取りがリビングの方から聞こえてきて、俺はそちらに向かった。 星ちゃんはお風呂に入ると言って、部屋に戻っていく。 「何してるの~?」 俺がそう聞くと、渉と博が楽しそうにトランプをしていた。 「俺も混ぜて~」 そう言って、彼らの輪に加わる。 「あ、いいな~僕も~!」 歩も加わって、4人のババ抜きが始まる。 カードが配られて、中身を確認する。 俺がジョーカーを持っていた… 「こういうの、ポーカーフェイスの北斗が有利だよな~」 博がそう言って俺の方を見る。 「ポーカーフェイスなんじゃなくて、鈍感で、何も感じてないだけかもよ?」 そう言って渉が俺を煽る。 「はい。歩。引いて?」 俺はすべての煽りを無視して、歩にカードを引かせる。 彼の指が俺のカードの上を、行ったり、来たり、する。 俺はクスクス笑いながら、歩の指にジョーカーを合わせてカードを持つ手を移動させる。 「さては…北斗、お前、持ってるだろ?」 すぐに歩に見抜かれて、俺はケラケラと笑いだす。 「全然ポーカーフェイスじゃないじゃん!」 博が自分の言った事に自分で突っ込んで笑い転げる。 ゲームが進むにつれて、渉が一抜けして、次は歩か、博が抜けそうだ… 俺は未だにジョーカーを抱えて、歩に引かせられないでいた。 「ん~、歩。取ってよ…俺、負けちゃう…」 俺がそう言うと、歩が大笑いして言った。 「いやだ~!」 なんだよ~。もう… 春ちゃんがやってきて、皆の様子を笑いながら見ている。 俺はもう怒っていない…ただ、二人きりにはなってはいけない気がした。 何とか、歩にジョーカーを弾かせようと一対一の心理戦をする。 「歩、一回触った奴は引かなきゃダメだからね?」 「ハイハイ」 俺の手持ちは四枚…どの道、勝てないんだ… でも、ジョーカーだけは引かせたい! ふと春ちゃんが俺の後ろに来た。 見ればいいさ、俺はジョーカーをずっと持ってる。 おもむろに春ちゃんは俺の首からヘッドホンを取ると、頭の上から俺の耳にかけてくる。そのまま片手で俺の目を覆って、片手でカードの束を持つ俺の手を掴んで歩に差し出した。 これじゃあ何が行われているのか…見えないし、聞こえない。 次の瞬間、一斉に盛り上がって周りが沸く。 俺は春ちゃんの手を外して、ヘッドホンをずらしてみんなに聞いた。 「何があったの?」 「ヤバイ!春ちゃんは詐欺師になれるわ。」 「俺、将来、春ちゃんから電話が掛かって来ても、絶対出ないわ…」 何だ?何だ?そんなにうまく歩をだましたの? 「やっぱり、春ちゃんは…悪い奴なんだね~」 そう言って悔しがる歩に聞く。 「何?何があったの?」 「簡単なマジックだよ。一枚選ばせて、渡すときにすり替えるやつ…全く…」 何だかスッキリしないけど、俺の手札からジョーカーは居なくなった。 「あんまりいい気分じゃない…」 俺はそう言って歩に苦笑いをすると、彼は俺の顔を見て、同じように苦笑いして言った。 「どうせ北斗に戻るから、安心して!」 それがおかしくて、俺は笑って歩の体に体当たりして一緒に転がった。 星ちゃんがお風呂から出て、次は渉がお風呂に行った。 クーラーの前で涼む星ちゃんの傍に行って、ヘッドホンを付けて小さな音で音楽を聴く。 俺の座った一人掛けのソファの手すりに腰を下ろして、星ちゃんが涼んでいる。 「明日は何して過ごそうか?」 歩がみんなに聞いて、予定を立てる。 俺は音楽を聴きながら、ソファの手すりを掴む星ちゃんの手首を、指で何回もなぞって遊ぶ。 渉はあっという間に風呂から出て、次は博がお風呂に向かった。 「出るの秒だね…さすがに早すぎるよ。」 そう言う星ちゃんは逆に長風呂派だ。 前に銭湯に一緒に行ったとき、全然湯船から出なくて、俺はのぼせてしまった事がある。お湯も熱いのに…風呂好きって、本当にずっと入ってるんだよね… 「北斗はいつ風呂に入るの?」 渉に聞かれて俺は言った。 「最後~」 こういう時、考えるのが面倒で、いつもこう言う。 星ちゃんは気が済んだのか、クーラーの前から移動するから、俺も一緒に後ろを付いて行く。 星ちゃんは寝室のある二階に階段を上がっていく。 「星ちゃん、今日何処で寝る~?」 俺は星ちゃんと一緒に寝る約束をしたので、場所を確認する。 二階には三部屋、寝室が合って、ベランダに出れる廊下と、キッチン、トイレがある。寝室は一部屋に二つずつ、シングルベッドが置いてあって、そこがここで生活する上での自分の部屋となる感じ。だから俺は星ちゃんに声を掛けて、一番仲良しの彼と一緒の部屋になる様にした。 「ここは?」 星ちゃんが選んだのは一番端っこの部屋。 俺は荷物を入れて、ベッドに横になって星ちゃんを手招いて呼んだ。 「北斗、風呂に入ってからベッドに横になって。」 潔癖症じゃない。綺麗好きなんだ… 俺は星ちゃんの体に抱きつくと、彼を汚した。 「別に北斗が汚いって言ってるわけじゃない。北斗に一日付いていた埃の事を考えてるんだ。お前は汚くないけど、一日動き回ってるから…それなりに汚れるだろ?」 ふぅん… 「あれ?ここは星ちゃんと北斗が寝るんだね?」 春ちゃんがみんなの部屋を巡回して回ってる。 春ちゃんは昔からリーダー気質だから、いちいち確認したいんだろう。 「そうだよ。ここは俺達が使う。」 星ちゃんはそう言って、俺にバスタオルを出してくれた。 俺たちの隣の部屋に、渉と歩が寝て、その隣に博と春ちゃんが寝ることになった… ちょっと意外だった。 てっきり、歩と春ちゃんは、同じ部屋で寝ると思っていたから… 星ちゃんがみんなとリビングで遊ぶ中、俺は寝室の床で音楽を聴きながらぼんやりする。 ベッドは乗っちゃダメだから、床に座ってぼんやり過ごす。 肩をポンポンされて、顔を見上げると、歩が俺を見下ろしていた。 ヘッドホンをずらして、歩の顔を覗いて見上げる。 「北斗、風呂入って。あと…いや、何でもない…」 何だよ… 俺は不思議そうに歩を見ると、星ちゃんが用意してくれたお風呂セットを持って、浴室へと向かった。 「お湯は蛇口をこっちに回すんだからね?」 細かい使い方を歩に教えてもらいながら、浴室までやってくる。 「北斗、カギ閉めて入るんだよ?」 何だかお母さんみたい…俺は歩に頷いて、扉を閉めるとすぐに鍵を閉めた。 服を脱いで、浴室に入る。 「うわ~温泉みたいだ…」 石畳の床に、大きな岩がゴロゴロある、温泉みたいなお風呂に、俺は興奮して、急いで体を洗って、頭と顔を洗うと、浴槽に入った。 「あ~きもちいい~!」 そう言って肩までつかってトロける。 どうりで…星ちゃんのお風呂が長かった訳だ… こんなお風呂…最高過ぎる…!! ここで音楽が聴けたら…もっと、最高だろうな… ぼんやりと天井の明かりを眺めながら思い出す。 今日の春ちゃんと歩のエッチ… あんな事して…痛くないのかな… 俺はゆっくり自分のモノを手で触ってみる。 みんなした事のあるオナニーに、何度も挑戦したけど、今まで一度もイケた事が無いんだ…。 みんなは簡単にイク~とか、すぐイッちゃう~とかいうけど… 俺の想像力が…あまりに無さ過ぎて興奮しきれないのかな… 今日の歩の顔を思い出しながら、ゆっくり手を動かしてみる。 歩の口から漏れたエッチな声…可愛い顔が気持ちよさそうに感じている顔… 「あぁ…やばい…」 思った以上に俺のモノが反応して、大きくなってくる。 初めてイキそうなのに…おかずが歩なんて…最悪だ… 「あぁ…ダメだ…気持ちい…」 浴槽から体を出して、体を仰け反らせたまま自分のモノを扱く。 俺も…春ちゃんみたいに歩に挿れたいのかな… 春ちゃんと目が合った時の事がフラッシュバックの様に鮮明に蘇って、俺の腰がビクビクと震える。 「あっ!あぁああ…はぁはぁ…やだ…」 俺は春ちゃんの顔をおかずに…イッてしまった… 手の中に吐き出された白い液体を見る… 「初めて…見た…」 俺はそれを指でなぞって、舌の先で少しだけ舐めた… 生臭くて…気持ち悪くなってくる。 まだ俺のモノがおっきいままで、どうしたら良いのか分からなくて、さっさと風呂から出ることにする。 部屋着に着替えて、洗面所から逃げる様に部屋に戻る。 ベッドに横になって、勃起したモノを両手で押さえながら、困り果てて天井を見上げる。 星ちゃんが部屋に戻って来て、髪の毛の濡れたままベッドに入った事を怒られる。 俺は急いで部屋のドアを閉めて、鍵を掛けると、星ちゃんに見せた。 「ここが元に戻らない…!!」 「えっ?」 「星ちゃん…どうしよう…元に戻らないの…」 いつもどこでも付けているヘッドホンを、付けていない俺の姿を見て、動揺が伝わったのか、星ちゃんはいったん視線を俺の顔に向けると、深呼吸して言った。 「あのね、そういうのは、誰か想像しながら、それを…手で、こう…こうやって掴んでね…あの、それで、こう…上とか、下とかに…その、何だ…」 「やり方は知ってるの!出しても元に戻らないの…俺、一生このままなのかな…」 絶望して俺はベッドに突っ伏した。 勃起したモノが当たって、痛い… 「星ちゃん痛いよ…」 俺は悲しくて、涙がポロポロあふれる。 「馬鹿だな、そんな事で泣くなって…もう…仕方ないな…」 そう言って玄ちゃんは俺の隣に座ると、俺のおっきくなった所を服の上から手で撫でた。 「あっ!星ちゃん…ダメ、あぁ…ダメだよ…こんな事したら…春ちゃん達と同じじゃないか…あぁあ…でも、はぁはぁ…もっと、もっと撫でてみて?」 気持ちよくなって、どうでも良くなってきてしまう… 「春ちゃん達と同じって…どういうこと?」 星ちゃんはまともだ…俺の言った事、ちゃんと聞いてるんだ… 俺は星ちゃんの手を上から掴んで、自分の腰を動かして、気持ち良くなって言った。 「はぁはぁ…春ちゃんと、歩が…あぁ…ん、エッチしてた…はぁはぁ…星ちゃぁん…気持ちい…もっと、エッチにしてよ…」 そう言って俺は体を起こして、星ちゃんに膝立ちすると、体を預ける様に彼の肩に顔を埋めた。 腰が震えてエッチするみたいに自然に動いてしまう… 「北斗、ちょっと…待って…興奮しないで…俺はそんなつもりじゃないから…」 焦った星ちゃんが俺のモノから手を離す… 「あっああ…星ちゃん…抜いてよ…俺の、抜いて…苦しい…痛いの…」 前かがみに突っ伏して、また快感が無くなって疼く股間に翻弄される。 しくしくベッドに泣いていると、星ちゃんが俺の近くに来て言った。 「絶対、誰にも言うなよ?」 俺は訳も分からず頷いた。 星ちゃんは、俺の体を表に返して、仰向けに寝かせると、俺のズボンを下ろして、勃起したモノを手で握った。 「ああっ!星ちゃん…」 俺の腰が震えて、快感に腰が上下に動き始める。 「動かさないで。俺がやるから、少し待ってて。」 そう言って、星ちゃんは俺のモノを扱き始める。 ヤバイ…めちゃくちゃ気持ちいい… 「星ちゃん…気持ちい…はぁはぁ、すごく気持ちい…」 俺はすっかりおかしくなって、体をベッドに沈ませると、自分の服の裾を噛みながら、星ちゃんの手の動きにいちいち感じて小さく喘いだ。 「北斗、気持ちいい?」 俺にそう聞いて来る星ちゃんの声がエッチに聞こえる。 俺は頷いて、星ちゃんに言った。 「すごいきもちい…イッちゃいそう…あっあ…ん、はぁはぁ…星ちゃん…星ちゃんのおちんちん…俺に挿れてみる…?」 春ちゃんみたいに… 「そんな事しないよ。だって…男には入れるところ無いじゃないか」 星ちゃんがそう言うから、俺は体を起こして教えてあげた。 「お尻の穴に入れていた…」 「やだよ、うんこが出る所じゃん。マジで?マジで春ちゃんと歩がそんな事してたの?」 俺は少し寂しくなって、星ちゃんに背を向けて、ベッドに寝転がった。 そして、星ちゃんの手をムンズと掴んで自分のモノにあてた。 「じゃあ、これで…これで抜いて?お願い…!」 そう言って、星ちゃんに扱いて貰う。 横向きだと、なんだかすごくエッチな感じがして、興奮してくる… 「星ちゃん…星ちゃん…気持ちいよ…あっああん、イッちゃう…イッちゃう!」 俺は腰を震わせて、激しく一人でイッた。 肩で呼吸して、息を整えながら、星ちゃんの手を解放する。 おかげさまで、俺のモノは小さくなって、元に戻った… 「北斗…俺のも、抜いて?」 後ろでそう言われて、俺は体を起こして星ちゃんを見る。 星ちゃんのモノが大きくなっているのが、服の上から見ても分かった。 「良いよ。」 俺がそう言って星ちゃんの方に体を向けると、彼はベッドに座ってズボンを下げた。 星ちゃんのモノがこんなになっているの…見た事ないよ… 俺はドキドキしながら彼のモノをそっと手でつかんだ。 「ハァハァ…北斗、もっと強く握って…?」 「うん…」 星ちゃんのモノがすごく熱くて…とっても美味しそうに見えて…俺は彼のモノを口に入れた。 「あっ!北斗!そんな事しないで…普通に、普通に手でやって…」 頭を持ち上げられて、口からよだれが垂れる。 「でも…星ちゃんの口に入れたいんだ…」 そう言って俺はまた星ちゃんのモノを口に入れる。 俺の口の中でドクドクと大きくなる星ちゃんのモノが可愛くて、俺はどんどん興奮してくる。 手でやるみたいに、下から上に唇で刺激して、口の中で吸ったり、舌で舐めたりした。 「あぁ…北斗…ダメ、気持ちいい…イッちゃう…イッちゃうよ…」 そう言って、星ちゃんは俺の髪を撫でると、腰を震わせてイッた…。 俺の口の中に星ちゃんのモノから出た精液がいっぱいになる。 「北斗、口の中の…ティッシュに出して…」 フラフラの星ちゃんがティッシュを片手に持って、そう言うけど…俺はそれが欲しくて、飲み込んだ。 「なぁんで、飲んじゃったの?」 少し怒って言う星ちゃんに、ぼんやりしながら言った。 「星ちゃんが、好きだから…欲しかった…」 そう言って彼に抱きついて、体を擦り付けてスンスン鼻を鳴らす。 そんな俺のせいで… 星ちゃんは固まってしまって、何も言わなくなった… 「ごめん…北斗、俺、そんなんじゃない…ごめん」 そう言って、俺の体を優しく退かすと、部屋から出て行ってしまった… 暗い部屋に一人残されて、ベッドの上に一人で座る… 「…そっか。別に…俺だって…そんなんじゃない……」 ヘッドホンに手を伸ばして、ベッドに横になって音楽を大音量でかける。 目から涙がドロドロ流れてくるけど、そのまま目を瞑る。 違う…そんなんじゃない…俺だって…そんなんじゃない。 そのまま少し眠ってしまったみたいで、目を覚ますと隣に星ちゃんが寝ていた。 整った顔に、通った鼻筋…口元にニキビが一つ出来ているのは、思春期だからだ。 星ちゃんの寝顔に向かって言う。 「星ちゃん。星ちゃん。」 目を少しだけ開けて俺を見ると、面倒くさそうに言う。 「なぁに?」 「星ちゃん、俺は昨日どうかしてた。あんな事したせいだ。忘れてくれ。」 俺は星ちゃんのニキビを強く押しながら言った。 「分かった…」 そう言って星ちゃんは、また目を瞑って寝始める。 俺はその顔を見ながらぼんやりと時間を過ごす… 見慣れた顔なのに…あんな風な顔になったのを初めて見た… 不思議な感じ…

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