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第14話
波瑠はチラリと祐也の方に視線を向け、また千秋を見た。はるはこの人?と千秋に目で訴えているようで、祐也のことについて話していた千秋は、バツが悪そうに目を逸らした。
「初めまして。千秋の友達の、波瑠です。」
「あ…井上祐也です。よろしく」
何故か自己紹介をする羽目になり、祐也は戸惑いつつも応じた。
「僕が邪魔したようで、ごめんね。千秋、また連絡するよ」
「…あぁ」
あの不敵な笑みには、色々と聞かせてもらうよという波瑠の意思が見えるようだった。…頭が痛い。
「祐也…行くぞ」
「あぁ…」
祐也もどこかぼんやりしたように返事をし、千秋について行った。
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