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第13話
「いってぇな…」
親父は東京に来てから、暴力を隠そうとしなくなった。いつもは別にいいけど、明日も祐也と会う予定だった。
俺はマスクと、眼鏡を掛けて次の日に臨んだ。
「はよー…お前、風邪ひいたのか?」
「や、ちょっとな…まあ、気にせず遊ぼうぜ」
祐也が心配そうにこちらを見てくるが、知られたくないことだった。汚い汚い、俺のことは。
そうして色んな場所で遊んでいた時のことだった。
「あれ、千秋じゃん。何してんの?」
「お前こそ…」
偶然にも、塾帰りらしき波瑠と出会ったのだ。
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