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第12話

父親は、リビングで酒を飲んでいた。テレビも付けず、何をするわけでもない。 ただ、顔を上げた父親は、目が据わっていた。 「おい千秋。お前今まで何処いたんだ」 「え…友達の家、に」 「嘘つくんじゃねぇよ。お前、体売ってんだろ」 何でそれを、この人が知ってるんだ。 「この間繁華街で、お前と知らねぇ男がホテルから出てるの見たぜ。お前、俺に会いたくねぇからって、男とヤってんだろ?…汚ねぇなぁ」 そう言ってゲラゲラ笑う父親。頭が真っ白になった。 「頼子からも捨てられて、俺に良いようにされて、逃げて、体売って。どうしようもねぇな、お前。だから誰からも愛されないんだぜ?」 その言葉は、俺の心を突き刺した。 父親は億劫そうに立ち上がると、俺に近づいてきて、 「ッぅ、」 頭を殴ってきた。ぐらぐら、ゆらゆら。 床に蹲った俺を、父親は殴ったり、蹴ったり。 俺は、また汚くなった。

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