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第11話

祐也とはその話をして別れた。 あと2日…この暗い気持ちのまま祐也に会わなきゃいけないと思うと、苛立ちが募った。早く切り替えろよ、あと2日しか、もう時間はないんだから。 この夢みたいな時間も、あと2日で終わり。これが終わったら、祐也のことは諦めろ。祐也とは今度こそ友達に戻るんだ。 そして今日に限って、誰も俺を泊めてくれなかった。仕方なく、父親がいる家に帰る。 ーー灯りは既に、点いていた。 「…ただいま」 玄関で靴を脱いで、父親がいるであろうリビングへ向かう。足取りが重い。父親に会うのは、久しぶりだった。

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