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第一章・6
「でさ、その飛沢って男が、何か金儲けさせてくれる、って言ってんだ」
「信用できんのか? そいつ」
「洪隆会(こうりゅうかい)の組員らしいぜ」
「マジ?」
ミケを殺した犯人は、聖が想像した通り隣のクラスの四人組だった。
夜遊び常習犯の不良たちは、正体を偽った駿佑に誘い出されて、くだんの公園へやって来ていた。
「やあ、ここだよ」
暗がりから、駿佑の明るい声が聞こえた。
「あ、びっくりしたぁ」
「脅かさないでくださいよ、飛沢さん」
四人は、すぐに駿佑の方へ歩んでいった。
(どいつもこいつも、緩んだ顔をしている)
金儲けができる、とヤクザから誘いを受ける。
そんなことが、こいつらには美味い話にしか聞こえていない。
どんなに危険な罠が待ち受けているかを、想像できていない。
にこやかな笑顔で、駿佑はスタンガンを取り出し、四人をあっという間に動けなくしてしまった。
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