7 / 118
第一章・7
人に見つかると、まずい。
駿佑は、すばやく四人を公衆トイレに運び込んだ。
『清掃中』の札を表に出し、誰も入って来ないようにする。
声を出されると、やばい。
駿佑は、用意しておいたガムテープで四人の口を塞ぎ、はがせないよう後ろ手に縛った。
スラックスを脱がせ、制服をはだけ、半裸状態にしておいて、ホースから水道水をじゃんじゃんかけた。
「ほら、起きろ。お楽しみの始まりだ」
「うぐぁ、あ!」
「うぅー! うーッ!」
口々に悲鳴を上げる四人に、駿佑は先ほどとは打って変わって恐ろしい声を出した。
低い、地の底から這い出るような声だった。
「私は掃除屋。人間のクズであるお前たちを、今から清掃する」
今度は、恐怖で声を失った四人だ。
そんな四人を、駿佑は清掃用具のゴムホースで力いっぱい鞭打ち始めた。
「う、ひぃー!」
「うぅ! むぅう!」
「ぐぅーッ!」
「ひぅ、ひぅ、ううう!」
気を失うと、冷水をかけて無理やり起こす。
顔や腕など、外から目立つ場所は打たないところがしたたかだ。
駿佑は、仕置きのプロだった。
ともだちにシェアしよう!