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第一章・7

 人に見つかると、まずい。  駿佑は、すばやく四人を公衆トイレに運び込んだ。 『清掃中』の札を表に出し、誰も入って来ないようにする。  声を出されると、やばい。  駿佑は、用意しておいたガムテープで四人の口を塞ぎ、はがせないよう後ろ手に縛った。  スラックスを脱がせ、制服をはだけ、半裸状態にしておいて、ホースから水道水をじゃんじゃんかけた。 「ほら、起きろ。お楽しみの始まりだ」 「うぐぁ、あ!」 「うぅー! うーッ!」  口々に悲鳴を上げる四人に、駿佑は先ほどとは打って変わって恐ろしい声を出した。  低い、地の底から這い出るような声だった。 「私は掃除屋。人間のクズであるお前たちを、今から清掃する」  今度は、恐怖で声を失った四人だ。  そんな四人を、駿佑は清掃用具のゴムホースで力いっぱい鞭打ち始めた。 「う、ひぃー!」 「うぅ! むぅう!」 「ぐぅーッ!」 「ひぅ、ひぅ、ううう!」  気を失うと、冷水をかけて無理やり起こす。  顔や腕など、外から目立つ場所は打たないところがしたたかだ。  駿佑は、仕置きのプロだった。

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