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第六章・2

 初めて会った時とは違い、肌や髪につやがある。  青白かった全身は、ほどよい血色で張りがある。  何より、その眼差しが違う。  伏し目がちで寂しそうだった瞳は、きらきらと輝き駿佑を映し出している。 (そして、聖くんも私を……)  答えは、聖自身の口からこぼれ出た。 「好きです。駿佑さん」 「聖くん」 「駿佑さんは、僕のことを好きですか? 少しでも、好きでいてくれてますか?」 「好きだよ、聖くん。でも、それは」 「だったら、お願いします。抱いて、お願い」  でないと、僕の穢れはいつまで経っても落ちません。  そうだった、と駿佑は目を閉じた。  あの三人組に、徹底的に犯されたのだ。この子は。 「私で、役に立つのか」 「駿佑さんでないと、ダメなんです」  好きです、と抱きついてきた聖に、駿佑はぞくりと来た。  可愛い。  そして、子どもには無い艶がある。 「聖……、本当にいいんだな?」 「駿佑さん」  二人は抱き合い、口づけあった。

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