161 / 170

3.我慢できない1

 触れ合った唇を薄く開いて、舌でノックをするように優しく突くと、彼は簡単に七海の侵入を許してくれた。  基本的に自分に自信を持てない七海だが、キスには少し自信があった。  まず、ねっとりと彼の根本から舌先まで絡ませるように撫で上げ、ゆっくりと形を確かめるように歯列をなぞる。そしてまた舌を絡ませるように撫で上げる。 「っ、ふ、ぅン……っ」  鼻から抜けるような甘い声が聞こえたら、今度は上顎を強く摩るように撫でて、仕上げに快楽に痺れた舌をじゅるっ、と吸い上げる。 「んぅ、ぁ……」 「は……大丈夫、ですか?」  甘い快楽に腰が砕けた晴太郎が、膝から崩れそうになったのを慌てて支えた。  これはもう立っていられないだろうと判断した七海は、晴太郎を抱えて寝室へ行き、そっとベッドの上に下ろす。 「は、ぁ……くそっ、おまえ……相変わらず、キス、上手いな……」  熱い息を吐きながら、晴太郎は悔しそうに七海を見上げる。本人は不本意だと悔しそうにしているが、涙目で顔を赤く染めて言われても、ただただ煽っているようにしか見えない。 「……そんなこと言われたら、もっとしたくなる」 「えっ、ぁ、待って……んぅ、ンン……っ!」  彼が話している隙に、再びキスで口を塞ぐ。味わうように舌を絡ませると、七海のキスに応えるように舌を差し出してくれた。晴太郎がキスに夢中になっている間に、彼のズボンの前を寛げる。そして下着越しに熱を持った中心を撫で上げると、そこは既にしっとりと濡れていた。 「もう濡れてる……可愛い……」 「ぁ、ん……っ、キス、気持ちいいから、っ、仕方ない、だろ……」  顔を真っ赤にして恥ずかしがりながらも、素直に気持ちいいと伝えてくれる彼が可愛くて仕方がない。  もっと、とろとろに溶けてしまうほど気持ち良くしてあげたくて、でもいじめたくて。硬くなった彼の中心の形を確かめるように下着の上から握り、ゆるゆると上下に扱くと、じわりと下着のシミが広がった。 「う、あぁ……っ! それ、や……っ、だめ、だ……」 「……気持ち良くないですか?」 「んぅ……、いい……っ、も、出る……から、脱がせっ、あぁ!」  下着を晒し、露和になった彼のものを直で握る。濡れた先端のあたりを指先でグリグリと刺激してやると、晴太郎はびくびくと腰を震わせ、七海の手に精を放った。  手を離すと彼のものと七海の手を繋ぐ、ねっとりとした白濁の糸がぷつんと切れた。

ともだちにシェアしよう!