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「スイッチ」3 ※

「――――……っ……ぁ」  ゆるく、突かれても、少しは気持ちいいのだけれど……。  いつも、激しいのに慣れてしまったのか、もう、物足りなさ過ぎて。  入れられたままの、啓介のを、ぎゅ、と締め付ける。 「っ……そんな締めるなや」 「――――……っおまえ、ほんとにこのまま、いるつもり……っ?」 「そうやて言うてるし」 「……バカ、なのかよ、んとに……っ しろよ、早く……」 「――――……」 「しないなら、抜け、よ……っ! ほんと、ぃやだ……!」  言ったオレに、啓介は、む、と口を閉ざした。 「じゃあ約束してや」 「――――……やく、そく……?」 「……今から、嫌とかやめろ、言わないで」 「――――……」 「……あと、気持ちええ時は、そう言うて」 「っ――――……もう……わかった、から……」 「――――……絶対、約束やからな」  耳元で、くす、と笑われて。なんだか嫌な感じがして、啓介を見上げる。 「絶対やで、雅己。破ったら、罰ゲームやからな」 「――――……っ……なに、罰げー……っ」  言いかけた唇を、深く、塞がれる。 「……っん……っ……」  ――――……あーもう、なんか、……すげえやな感じ。  なんだよ、罰ゲームって……ろくな事じゃなさそう……。  ……っ……嫌とか、やめろ、言わなきゃ良いんだよな。  歯、くいしばっといてやる……っ。  ふ、と啓介の唇を振りほどいて、そのまま、ぎゅ、と唇をかみしめる。 「――――……お前、分かっとる? 気持ちええ時は、そう言うんやからな。 言わんでイッたら、アウトな」 「…………っ……」  もう、なんか、もう、こいつ――――……。  やっぱり、嫌い……!  啓介が、オレの睨みつけた視線に、くっと笑った。 「――――……雅己……」  ちゅ、と頬にキスされて、まっすぐに見つめられる。  何だか急に雰囲気の違う、熱い瞳に、どき、と心臓が鳴る。 「……っ……んっ……」  キスが、すごく熱っぽくて激しくて。  息、できない。    舌を絡め取られている間に、なんだか、余計に下が疼いてくる。 「……ふっ……あ……っ」  飲み込み切れない唾液が口から零れる。それを、啓介が舐め取りながら、首筋に舌を這わせてくる。 「……っ……あ……や――――……」  ぴく、と啓介が動きを止めた。  ――――……オレは、そこで、言葉を止めた。  やめろ、ていうのが、口癖に、なってる。  唇を噛みしめる。 「――――……っ……」  もう早く、やって、早く、終わらせてくれ。  もうやだ、こんなの。  またキスされて、溶けそう、なんて思う。  息が出来ないから、朦朧としてきて、余計。 「……んン……ぅ……」 「――――……可愛ぇな、雅己」  唇の間で言われて、またすぐキスされる。  啓介の手が、胸をなぞって、脇腹を滑って、回ってきた手が、反応してるそれに、絡んでくる。 「……っ……っんぁ……っ」  強く握られて、刺激される。 「……ん……は……」  先端を弄られて、びくん、と体が震える。 「……ん、ふ……っ……」  キスは、激しいし。  前は、もう、イきそうなのに、最後まではしてくれず。  繋がってる中は、さっきよりも熱くて硬い啓介が、ゆるゆると中を擦りあげてくる。  どこに意識を集中させれば良いのか、分からない。   「……んん……ぅ……っ……」  先走りに濡れてるそれを、強く扱かれる。  のけ反った顎を、舐められて、その舌が、耳に入ってくる。 「……んあ……っ……」  頭の中に、ぐちゅ、と音が、響く。  涙が浮かんでは、零れていく。  ……だめだ、もう、むり……。 「……けい、すけ……っ……」 「ん?」 「……もっと――――……突い、て……ちゃん、と……」 「……っ」  涙いっぱいなのは分かっていたけれど、それに構わず、啓介を見上げて、そう言った瞬間。  抱き付いてた啓介の体が、一気に熱くなった。    「……っ……ずるいなぁ、まさみ……」 「……っ?」 「……もっと、死ぬほど焦らそうと、思てたのに――――……」 「――――……っ……」  啓介に太腿の裏に手を置かれて、ぐい、とさらに脚を割られて持ち上げられた。  まっすぐ視線を合わせられて、深くキスされる。 「――――……雅己……やめろは、無しな?」  強い瞳に、ゾク、と煽られて。  ――――……やっと、ちゃんとしてくれるんだ。  そう思ってしまう。  啓介の肩に、ぎゅ、と、しがみついた。

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