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「思い通り」※

「――――……嫌やったんやろ、オレとすんの……」 「……っ」 「せっかく寝かせてあげたのに、なあ?」 「……っ帰ろうとしたら、お前、が ……」 「こんな時間に帰すわけないやん……」 「……っ……その後、触るから……っ」 「……せやかて、少しキスした位で、反応してたやん。これ、オレのせいやないやろ?」 「………っ……も、わかんな……」  ぼろっ、と涙が勝手に零れた。  一瞬止まって、すぐ、苦笑いの啓介が。 「泣くなや……」  言いながら、頭を撫でられて、額にちゅ、とキスされて。  目尻をなめられる。 「――……も……離せ、ばか……」 「……はー。強情」  ため息をつかれる。 「なあ。……雅己?」  耳にふ、と息を掛けられて、囁かれる。  それだけで、なんだかおかしなオレの体は、ますます熱くなって、震える。 「何してほしいか、言うてみ?」 「……っ……」 「お前が言うたこと、してやるわ」 「………っ……」 「何してほしい?」  啓介の指が、頬に、触れる。 「キスしてほしい?――――…… 口? ほっぺ? 首?」  言いながら、その箇所をなぞる。  「それとも、こっち、とか?」  そのまま、服の上から鎖骨をなぞって、Tシャツごと、きゅ、と乳首を摘ままれる。 「……ひぁ……っ……」  あがった声と、大きく震えた体に、自分で驚く。 「ふ。ここ、ぷち、て膨らんでる。可愛ぇな。……なめてほしい?」 「……っ……」  ぶるぶる、首を振る。 「遠慮しなくてええのに――――……」 「……っ……んぁ……、……」  耳に入ってきた舌に、抵抗もできずに、びくびく、体が揺れる。  首筋を舌でなぞって、そのまま、啓介は、Tシャツの上から、乳首に舌を這わせた。  薄いTシャツは、濡れると、中の尖りが、目立つ。  そんな光景を見てしまって、顔にかあっと血が集まる。  すげー、は、ずかし……。 「……ん……っ……」 「――――……可愛ぇな……これ……」 「……っ……」  かり、と噛まれて。俯いて、もう見ないように、目を閉じる。 「……ン……っ……」  気持ちは、いいんだけど――――……。  やっぱりもどかしくて。もぞ、と動く。 「……嫌がるくせに――――…… なんで、そんなエロイ反応するん……」 「……っ……」 「……雅己は……ほんま、オレの思うようにならんな……」  そんな事、言ってるくせに、なんか楽しそうに笑ってる気配。  ……っていうか……オレって、お前の思い通りにされてるとしか、思えないんだけど…… どこから、そんな台詞が出てくるのか、全然分からない。  でも、何も、言葉にならない。  胸を、舌と指で刺激され続けて、しかもTシャツの上からで。  鈍い快感に、きつく目を閉じて、唇をかみしめるしか、ない。

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