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「悔しいけど」※

 もう我慢できなくて。 「……早く……なか……はいって」  啓介の肩にしがみつくようにして。  恥ずかしすぎるので、ぎゅ、と目をつぶって、早口で言い切った。 「――――……」  数秒無言の後。くす、と啓介が笑う。 「……ん? オレに入れて欲しいん?」 「……うん」  頷くと、啓介が、すり、と頬を撫でてきた。 「……ええよ。……てか、もう……こっちのが限界やしな……」 「……じゃあ早く……っすればいいじゃんかっ……」 「お前から、言うてくれたらええなーと思て」  そのセリフに、悔しくなって、思わず睨んでしまう。  ほんと、ひどい。  ほんとに、むかつく。  啓介は、ふ、と笑うと。もはや完全に悔し泣きのオレを見下ろしてきた。 「……めっちゃ可愛ぇなあ、お前……」  ちゅー、と頬にキスされて。涙をぐい、と拭かれて。  唇を塞がれる。 舌が絡んできて。ぞく、と震える。  何かもう――――……ほんとに むかつくけど。  ……何で、全部こんなに気持ちいいかって……。  何でこんなに、啓介と、繋がりたいかって――――……。 「雅己、好きやで」  見つめられて言われると。  きゅ、と胸が縮む気がする。  気持ち良いのも、繋がりたいのも……  啓介とする事考えただけで、勝手に体がぞわぞわして、怖い位に、なってしまうのも。  ……好きと言われて、胸が痛むのも。  ……悔しいけど。  ――――……ほんとにオレ……。   ほんとに、こいつを、好きに……なってる……とか……。  ……かもしれない。 「……け、すけ、早く……」  ずっとされてるキスも、気持ちよすぎるし、中の指も、ずっと、気持ち、いいんだけど――――……もう、無理。  もうツラい。 「……――――……」  啓介は、指を中で混ぜるように刺激してから、指を引き抜いた。ズボンから自らを引き出して、手早くゴムをつけてローションを足す。  この待ってる時間、もう何回しても、ほんと恥ずかしくて、好きじゃない。  朦朧としてる間にいつのまにか終わってる事も多々あるけど、今みたいに、ひたすら待ってる時とかは――――……嫌でも、意識して、恥ずかしくなる。 「……なあ、雅己――――……下、見とって」 「……?……っ……」  啓介に言われて、見下ろすと。  太腿を割られて、その中心に、啓介自身が押し当てられるのを見てしまって、羞恥と怖れに、腰を退く。  入るとこ、確認させられるなんて、普段、無い。  ちょっと待って。そんな、サイズのもの、いれようと、してンの?  ていうか、どう見たってマジで、入るはずがないし。  オレのそこ、よく考えたら、入れるとこじゃないし。  ……っ……入れてとか……なに血迷ってんだ、オレ……。  頭の中では言葉が回ってるのに、もう息も絶え絶えな口は、うまく言葉を紡げない。それでも、なんとか、首を振って。 「……っやっぱ……っ……むり…… っん……う」  言ってる途中で、噛みつくみたいなキスをされて、言葉を奪われる。舌が吸われすぎて。すこし、ぴり、と痛い。    「んんぅ……ん、んっ……」  激しすぎる口づけに震えている間に、押し付けられたものが、ず、と、中に押し入ってきた。  どんなに指で慣らされたって、大きさが全然違う。  いつも入ってるんだけど――――……見てしまったら、完全に無理な気がしてしまって、普段以上に力が入る。締めた中を、無理に開くようにして、進んでくる。 「……うっ…… ンっ……」  熱い。灼かれるみたいで、キスを振りほどいて、唇を噛みしめた。  すると、ぐいと顎を捕らえられて、舌で口内、侵される。 「……っ……んっ……ぅ……っ……」 「……雅己――――……」  深く、奥まで突き上げられた瞬間。  啓介の手の中で、また軽く、達する。    のけ反る顎を掴まれてキスされる。突かれるたびに、啓介の手の中で、精が零れる。 「……あ……っ……ん、んう……っ……」  啓介に、腰を両手でつかまれて、そのまま、ぐっと抑えられる。  ずり上がれないようにしておいて、深く、体を合わされて。 「……んぅ……っ……あ……っ……」  気持ち、いい。   ……何も、考えられない。 「……あ……っ…… ――――……け、すけ……」 「――――……ん?」  ……なんかもう、全部、とびそう。  そう思って、啓介を見上げる。  涙でぼやけるけれど――――……。  啓介も。気持ちよさそうな顔、してて。  きゅ、と胸が、締め付けられる。 「――――……キス……したい……」  言うと、くす、と笑った啓介に、深くキスされる。 「ん、ン……」 「……ほんま――――……キス、弱いなぁ、雅己……」 「――――……ふ……?」 「すぐ、トロけた顔すんのが――――…… めっちゃ可愛ぇ」    そんな風に言ってから、更に覆いかぶさられるみたいに、キスされる。 「んん……っ……ん、んふ……っ……」  キスされながら、段々激しく突き上げられてる内に気が遠くなって。  最後は――――…… 声も我慢できずに、イかされて。  ――――…… 落ちた。

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