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「愛しいなとか」
――――……ほんとに、もう……。
なんかそんな風に好き、とか言われると。
本当に。愛しいなとか思ってしまうじゃんか。
啓介の首に、ぎゅと抱き付いて。
舌を啓介の口に挿し入れた。
――――……多分、こういう普通の時に、自分からするのは、初めて。
「――――……は。 ……アホ、お前―――……」
「――――……っ……ん……!……」
すぐに、めちゃくちゃ、舌、絡め取られて。
抱かれてる時、みたいな、深い、キスが続いて。
「……ん……っ…… ――――……っ……ン……」
全部、熱くなる。涙が、滲む。
めちゃくちゃキスされて――――…… やっと、ゆっくり離されて。
ぎゅ、と抱き締められる。
「――――……あかんて。……ほんま襲うで」
「……は。……これ、まだ、襲ってないの……?」
「……キスだけやんか」
「……キス、だけ、っていうには、きつすぎ、なん、だけど」
そう言うと。
頬に触れられて、顔を上げさせられて。至近距離で見つめられる。
「どー考えても、お前があかんやろ」
「――――……なんでだよ」
「……何でか、分かるやろが」
「………まあ。……うん。分かるけど」
ぷ、と笑って。見つめあう。
啓介がもう一度、ぎゅー、とオレを抱き締めてきた。
「せっかくごはん食べ始めたのに……」
クスクス笑って言うと、啓介も、ふ、と笑った。
「せやな…… 食べよか」
「うん」
ちゅ、と頬にキスして、啓介と一緒に座る。
いちいち、ほっぺにキスとか、いらないんだけど。
……恥ずかしいし。ほんとにもう。
「……あのさ、啓介」
「ん?」
「……オレ達ってさ、これからなんだけどさ」
「うん」
「……何も考えなければさ」
「ん」
「……ずーっとずーーーっと、一緒なんだけど……いいの?」
「良いに決まっとるやんか」
当たり前、みたいな顔で頷かれて、分かった、と頷く。
「……ちなみにさ、夜、毎日一緒に寝るの?」
「――――……オレは寝たいけど?」
「……うん。じゃあ寝る。 じゃあ、一緒に寝るとしてさ」
「ん。……ていうか、寝るの、ええんやな」
クスクス笑う啓介。
良いも悪いも、今までも結構ずっと一緒に寝てたような気がするし。
――――……ん? 今のって、ただ一緒に寝ようねっていう話で伝わってるよね?? ……毎日する、とは、言ってないよな??
いくら啓介でも、さすがに無いよな……??
急にそっちが気になってきてしまう。
……ん?……これ、何て聞けばいーんだ?
全然あやしい雰囲気でもない時に、そんなあやしい事どーやって聞けばいいんだろう。
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