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「これ以上」※

「……何回イったか、分かる……?」 「……わ……かんな……」  はあ、と吐く自分の息がめちゃくちゃ、熱い。  何回、イけるんだろ。  自分でする時なんか1回で済ませてたし、啓介も普段はここまではしてこない。……多分、オレが、ぐったりするし、嫌がるから。 「限界までしてみよ?」 「……っ……もう、結構――――……限界、だけど……」 「……も少し――――……」  脚を持たれて、うまく体を反転させられる。  俯せで枕に沈んで。 「これ、やだ……」 「……ええから」 「……っ……」  後ろからされるのって。辛い。  当たるとこがいつもと違くてどうしていいか分からなくなるし、  抱き付けないし。  なんか、奥に――――……。 「……ん、ぅっ……っ、あ……っ」  深く入れられて、啓介が背に重なってくる。 「……けい……すけ……っ……」 「……気持ちええ?」  重なったまま奥を刺激されて、快感が強すぎて、ぶる、と首を振る。  四つん這いみたいになってる、姿勢も恥ずかしいし。  不意に、啓介の手が前に回って、手慣れた愛撫で、高められる。 「……あっ ……あ……っ……や……――――……も……」  イきそう、と思った瞬間。深く突き入れられて、でも啓介が先端をきつく、止める、みたいな――――……。 「……あ――――……っひ、あっ……」  イけなかった。  ――――……のに、まるで、イったみたいな、感覚。  頭、真っ白。  ――――……違和感。 「……ッ?…… え…… な……に?……っ」 「――――……中で、イけた?」 「……っ ……なに……?……あっ……!」  ぐい、とまた反転させられて、仰向けにされて。 「やだ、待っ――――…… 今、入れんなっ……て」    押しのけようとした抵抗は無視されて。  また貫かれて。 「……ひあ……!……っ……!」 「――――……中、めっちゃ……絡んでるの分かる?」 「……だっ……て――――……なに……これ……」  縋るものを求めて、啓介にぎゅうっとしがみつく。 「今、前でイッてないやろ?――――……中だけで……イけた感覚ある?」 「……あ、る――――……」 「――――……そら良かった」  ふ、と笑って。  キスされるけど。 「……良く、ねえよ…… お前、これ以上……ほんとに……っ」 「――――……ん?」 「変な、事……っ オレに、教えンなよ……!!」 「んーー?」  オレのセリフに、啓介は、こんな時だというのにすごく面白そうな顔で、クスクスと笑う。 「教えるやろ…… 気持ちよさそうで、めっちゃ可愛ぇし」  キスされて、舌を絡め取られる。そのまま頬にキスして、耳にキスして。  中に舌を入れてくる。 「……ン、や……っ」  逃げたいのに、頭をうまく押さえられてて。  頭の中に、響く水音と感覚に、頭、 おかしくなりそうになる。 「……や、……んんっ……」  そんな事しながら、中、突きあげてくるから。  きつく、中を、締めてしまう。  ……――――…… 全部、熱い。  ゾクゾクが半端なくて、啓介の背に、更にしがみつく。   「――――……ばか、もう……  き、つ――――……」 「――――……もう少し……」 「……ん、あ……ッ…… ん……っ……はっ……」  今度は、ちゃんと外で、イったのに。  またそれに触れながら、何度も、抜いては突かれると、声は押さえられないし。中、さっきからずっと、イってるみたいで。気持ちよすぎて。  ……頭――――……おかしくなっちゃうって……。 「――――……お前、やば……」  啓介が、興奮したみたいに、呟く。  涙で潤む瞳でぼんやりと見上げると、熱っぽい瞳と絡んで。  ゾクゾクする。 「――――……け、すけ……  キス……した、い……」 「――――……っ」  首に腕を回して、キスをねだった。  すぐに、荒々しく塞がれて。 舌が、深く絡んでくる。 「――――……ん……っ は…… 好き……  けいすけ……」  何だか、口から勝手に漏れた言葉に、啓介が、急に動きを止めた。 「っ……おま――――……」  ぐ、と腰を止めて。 何か、こらえてるっぽい。  動きが止まった事に少しほっとして、はあと息を吐きながら、啓介を見上げてると。 「……言葉でイくとか……ありえへんし――――……はー、もう……やば」  啓介の指が、口の中にぐい、と入ってくる。  舌を出されて、それに、啓介がくらいついてくるみたいなキスをしてきて。 「……ん、んン――――……っ」  ふ、は。 と息を吸う舌を、また絡め取られて。  またそこから気を取り直した啓介に、動かれて。  死ぬかと思う位。  乱された。

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