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「突然の」※

 ここ数日、結構まじめにテスト勉強してて、少し寝不足だったので、啓介と一緒に、早めにベッドに入った。  かなり蒸し暑いからクーラーをつけて、啓介とくっついて、眠った。  明日は土曜日。  早く寝て、早く起きて――――……とそんな話をしながら。  寝たの、だけど。       「……ん、ん………」  なんか。   ……声。――――……あれ……。 「……ん、ぁ……」  なんか。きもちい……。  「……起きた?」 「……っ……もー……なに、して……っ!」  目、開けてみればひどいカッコで。めちゃくちゃはだけた服。  ――――……目が覚めると同時に、前も後ろも、もう色々準備OKみたいな……。 「……んっ……あっ……」  何でオレはこんな中、今の今迄眠ってられたんだろう。もう。 「入れていい?」 「…………っっもうその気じゃんか……っもー……!」 「ん。堪忍な?」 「……っ……」  唇、噛みしめて、ぎゅ、と目をつむっていると。  啓介がゆっくり、中に入ってきて。ゆっくりゆっくり、奥を突き上げられる。 「……っん、う……」  ぎゅう、と抱き付いて、意味の分からない突然の快楽に耐えていると。 「――――……雅己」  動きを止めた啓介に、耳元で名を呼ばれる。 「……っん?」  オレを突然組み敷いてる奴を眉を寄せて、顔を見ると。  啓介の手がオレの両頬を包んだ。 「――――……顔見てたら、たまんなくなって。すまんな」 「――――……」  苦笑いして、オレを見下ろす。  ……つか。  ――――……あー、もう。  …………謝られると、文句が言えなくなる。くそ……。 「……明日、休み、だし……」  そう言うと、啓介が笑んで、唇が触れてくる。  ぎゅ、と再び抱き付くと、すぐに、深く口づけられて、突き上げられた。 「……ん、ぅ……っ……」  手首、押し付けられて、割られた両脚の奥。  気持ち良い所を、何度も何度も刺激されて――――……。  段々、頭の中、真っ白になっていく。  熱くて、何も考えられない。 「……ん、ぁっ…… ぁ……けい、すけ……」  手首を動かして、抱き付く。  堪えようとするけれど、その内、抱き付く力も失って、シーツを辿って、握り締める。 「や……っひぁ……!!」  激しくされても、痛みとかは無くて、快感だけが襲ってくる。突き上げられて、その瞬間、達して、滅多に出ないような声をあげてしまった。自分でも驚いて、咄嗟に両手で口をぱっと抑えた。 「ん、んんう……っンン……」 「手、離して」 「……あ――――…… や、だ……」  両手を口から外されて、ベッドに押し付けられる。 「やだ…… っ……声……」 「出してええよ――――……」 「……っ……あっ……ああ……っ……っ…… や、あ……ンッ」  気持ち良い所ばかり、焦らさずに、狙って突かれて。  噛みしめても、すぐに解かれて声が上がる。  押さえられていた手を離されても、動けず。  また下に回った手に、首を振って、髪の毛を乱す。 「も、や…… っ ……また……イっちゃ……っ ……」 「――――…… ええよ、何回イっても……」 「……や、ぁ……っ…… ん……ッ……」  唇をぎゅうっと噛みしめると、啓介が、クスクス笑いながら、キスしてくる。 「あー……ほんま……かわええな……」  キスで唇解かれて、そのまま、首筋に唇が下りて行く。くすぐったくて、ゾクゾクして顔を背けたら、少しきつく、噛みつかれた。 「――――……っ」  声も出せないまま、ゾクゾクに支配される。 「っ……あっ……ん、ン……」  涙が目の横を伝い落ちていく。  もう何回、イったんだろ。  よく分かんない。  続けて、何度も、突き上げられて、仰け反る。  無意識に噛みしめていた唇に、啓介が指で、触れてきた。 「舌、出して?」 「――――……」  やらしい顔してる。息荒いし。男っぽいし、こういう時は、ほんと、フェロモンみたいなの、すごいよな……。  ――――…… なんかオレ、その顔見るだけでもゾクゾクしちゃうんだけど。  なんだろうこれ。  ……病気かもしれない。 「……っん、ふ……」  べ、と舌を出すと。  ぺろ、と舐められて絡められて。  ――――…… 熱い舌に、翻弄される   何でこんな。  ……めちゃくちゃ大好きって言ってるみたいなキスばっかり。  してくんのかなぁ……。  安眠妨げられても、許しちゃうじゃん ――――……。  もー……。

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