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「覚悟」※

  氷を浮かべた水を、一気に飲み干す。 「うま」  もう一杯飲もう。ついでに、啓介のも入れておいてあげよ。  もうすっかり涼しいリビング。ソファに腰かけて、水を一口。  ――帰ってきたなぁ。  めっちゃ色々して、疲れたけど、すっげー楽しかった。  やっぱ、部活の仲間って特別だよな。来年もまた皆で行けたらいいなあ。  そんな風に思いながら、スマホを開いて、撮った写真を眺める。  皆の楽しそうな笑顔。  啓介の写真も、結構撮ってたな……。  ……何で一人だけ、こんなにカッコいいわけ。  皆と同じように遊んでるだけのシーンなのに。  啓介のイケメン風に映ってる写真に、心の中でツッコミを入れながら、苦笑してしまう。  それにしても――要が認めてくれたのは、嬉しかったなあ……。  啓介とのことを誰にも言えなくたって、それでも良かったはずなんだけど――ちゃんと言えたことは、オレにとっては、すごく嬉しいことだったみたい。  オレは、いつのまに、啓介のことがこんなに好きになってたんだろう。  なんて……考えるのも照れくさい。  まあ……高校ん時から、ものすごく好きだった。かな。  啓介と一緒にいられたら楽しかったし、啓介が彼女といたら、寂しいって思ってたし。  旅行に行って思ったけど――部活の皆、仲はすごく良かったけど、もとから、啓介は特別だった気が……。  ふざけた顔して皆と映ってる啓介の写真に、ふ、と笑ってしまう。  その時――リビングのドアが開いて、啓介が帰ってきた。 「啓介、お水入れといたー」 「ん。ありがと」  近づいて来て、水を飲み干す。 「うま」 「なー?」  おんなじ言い方してる、と思いながら笑ってしまう。ふと、啓介がスマホの写真に気づいた。 「旅行の写真?」 「うん。楽しかったなーと思って。もうすぐにでも、もう一回行きたいなぁ」  そう言いながら、写真をめくっていると、その手を掴まれた。  ん? と見上げると、背をかがめた啓介にキスされる。 「んっ……?」   一度離れたあと、見つめ合ったまま、もう一度重ねられた。唇を重ねながら、ぎゅっと手を握られた。  もう片方の手が首筋から頬にかかる。  手、熱い……。  顔を固定されて、深く舌を差し込まれた。 「ん、ぅ……ンっ」  舌が擦れ合って、水音が響く。口の中の温度が一気に上がっていくのが、はっきり分かる。  舌を吸われて、目の前が真っ白になった。びく、と体が勝手に震える。 「……ふ」  離されて、見下ろされて――もう、顔、熱すぎる。 「雅己、ベッドいこ」  手首を掴んでオレを立たせると、啓介が歩き始める。  後について歩きながら。  心臓が痛いくらい、ドッドッと大きな音を立てている。  わあ、なんか……キス、して分かった。  ……めっちゃ我慢、してたんだって。  ――啓介も、だけど。  オレも、だ。  寝室に入ると、もうエアコンで涼しくなっていた。  部屋の明るい電気はつけずに、部屋の隅のルームライトをつけて、啓介はベッドにオレを座らせた。  そのまま、組み敷かれる。 「――手加減……できひんかも。ええ?」 「……えと……」  ちょっと、怖い。啓介はただでさえ、いつも激しいし。  ……でも。 「……っ……うん。いいよ」  言ったと同時に唇を塞がれた。  舌が、遠慮のかけらもなく、口の中をめちゃくちゃ動く。  上顎を舐められて、ゾクゾクしすぎて体が震えた。 (2026/4/24) このシーンの手前でこんなにあけちゃってすみません( ノД`)!!

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