252 / 252
「覚悟」※
氷を浮かべた水を、一気に飲み干す。
「うま」
もう一杯飲もう。ついでに、啓介のも入れておいてあげよ。
もうすっかり涼しいリビング。ソファに腰かけて、水を一口。
――帰ってきたなぁ。
めっちゃ色々して、疲れたけど、すっげー楽しかった。
やっぱ、部活の仲間って特別だよな。来年もまた皆で行けたらいいなあ。
そんな風に思いながら、スマホを開いて、撮った写真を眺める。
皆の楽しそうな笑顔。
啓介の写真も、結構撮ってたな……。
……何で一人だけ、こんなにカッコいいわけ。
皆と同じように遊んでるだけのシーンなのに。
啓介のイケメン風に映ってる写真に、心の中でツッコミを入れながら、苦笑してしまう。
それにしても――要が認めてくれたのは、嬉しかったなあ……。
啓介とのことを誰にも言えなくたって、それでも良かったはずなんだけど――ちゃんと言えたことは、オレにとっては、すごく嬉しいことだったみたい。
オレは、いつのまに、啓介のことがこんなに好きになってたんだろう。
なんて……考えるのも照れくさい。
まあ……高校ん時から、ものすごく好きだった。かな。
啓介と一緒にいられたら楽しかったし、啓介が彼女といたら、寂しいって思ってたし。
旅行に行って思ったけど――部活の皆、仲はすごく良かったけど、もとから、啓介は特別だった気が……。
ふざけた顔して皆と映ってる啓介の写真に、ふ、と笑ってしまう。
その時――リビングのドアが開いて、啓介が帰ってきた。
「啓介、お水入れといたー」
「ん。ありがと」
近づいて来て、水を飲み干す。
「うま」
「なー?」
おんなじ言い方してる、と思いながら笑ってしまう。ふと、啓介がスマホの写真に気づいた。
「旅行の写真?」
「うん。楽しかったなーと思って。もうすぐにでも、もう一回行きたいなぁ」
そう言いながら、写真をめくっていると、その手を掴まれた。
ん? と見上げると、背をかがめた啓介にキスされる。
「んっ……?」
一度離れたあと、見つめ合ったまま、もう一度重ねられた。唇を重ねながら、ぎゅっと手を握られた。
もう片方の手が首筋から頬にかかる。
手、熱い……。
顔を固定されて、深く舌を差し込まれた。
「ん、ぅ……ンっ」
舌が擦れ合って、水音が響く。口の中の温度が一気に上がっていくのが、はっきり分かる。
舌を吸われて、目の前が真っ白になった。びく、と体が勝手に震える。
「……ふ」
離されて、見下ろされて――もう、顔、熱すぎる。
「雅己、ベッドいこ」
手首を掴んでオレを立たせると、啓介が歩き始める。
後について歩きながら。
心臓が痛いくらい、ドッドッと大きな音を立てている。
わあ、なんか……キス、して分かった。
……めっちゃ我慢、してたんだって。
――啓介も、だけど。
オレも、だ。
寝室に入ると、もうエアコンで涼しくなっていた。
部屋の明るい電気はつけずに、部屋の隅のルームライトをつけて、啓介はベッドにオレを座らせた。
そのまま、組み敷かれる。
「――手加減……できひんかも。ええ?」
「……えと……」
ちょっと、怖い。啓介はただでさえ、いつも激しいし。
……でも。
「……っ……うん。いいよ」
言ったと同時に唇を塞がれた。
舌が、遠慮のかけらもなく、口の中をめちゃくちゃ動く。
上顎を舐められて、ゾクゾクしすぎて体が震えた。
(2026/4/24)
このシーンの手前でこんなにあけちゃってすみません( ノД`)!!
ともだちにシェアしよう!

