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鬼塚鉄也編11-2 ※女装、モブ×鉄也、当て馬
しかし一人だけ、そんな鉄也をとても信じられないといったように見ている男子がいることに気付き、鉄也は悲しい作り笑いをしてみせた。
「た、高橋くん……そんな顔しないで……そ、そうだ……ねえ高橋くん、最初に使って……? 高橋くんには……本当にいつも迷惑かけちゃってるから……こんなことしかできないけどっ、せめて僕で発散してほしいなって……」
「っ…………!」
高橋と呼ばれた男子はぎくりと肩を震わせて視線を逸らした。
体育の授業しかり、日常的に事あるごとに鉄也に難癖をつけていた生徒である。あまりに扇情的な鉄也の姿に、悔しそうにギリギリと歯を食いしばっている。
新たな弱みを見つけた。周りがそんな底意地の悪そうな顔になる。
「こいつがこう言ってるんだからヤらせてもらえばいいんじゃねーの? お前、鬼塚のこと相当気に入らねぇみたいだしな」
「な……。なに言ってるんだよお前、冗談じゃない、誰がこんな馬鹿な……うわっ!?」
嫌がる高橋の両腕を二人の生徒が押さえつける。
そしてもう一人のリーダー格が強引にベルトを緩めると、そのまま下着ごとスラックスを勢いよく足首まで引きずり下ろしてみせた。
晒された彼の股間は、隠しようのない肉欲に膨らんでしまっていた。
「ぶはっ、なーにおっ勃ててんだよ! 信じらんねぇ、こんな状況で興奮してんのかよ!? ホモはホモ同士仲良くすんのがお似合いだぜ!」
顔から火が出そうなほどに真っ赤にした高橋と、淫乱以外の何者でもない姿をした鉄也とを交互に見つめ、男子達は声高に嘲笑った。
これは鉄也さえも利用したいじめだ。他人の弱みを握り、恥ずかしい思いをさせることができるのなら、何だっていい連中なのだ。
「なあ鬼塚、お前性欲処理してくれんだよな? じゃあ今すぐ高橋の野郎をそのケツですっきりさせてやれよ」
「ふぇ……ぁ……は、はい……わかりましたぁ……」
(……僕、本当に、するんだ……。そうだね……どうせしなくちゃいけないなら……ちゃんとやらないと……。こんなこともできない奴隷だなんて思われたくない……使えない商品だって捨てられるのはいや……。僕頑張ります、だからどうか見ていてください、修介さん……)
鉄也は諦めたように頷いた。
鉄也にとって、もう神嶽なしの生活は考えられなかった。自らの存在を奴隷と認めた今はなおさら、例え人間扱いをされずとも彼の役に立ちたかった。それは紛れもなく鉄也なりの深く清い愛情だ。
そうして、強引に床の上に横たえられた高橋と対面する形で下半身を跨いでいった。
高橋は慌てて起き上がろうとするものの、二人掛かりで押さえ付けられて悪足掻きにしかなっていない。
彼の下腹に跨ったまま両手を後ろにつき、全てを包み隠さず見せつけるように大きく広げる。
体積を増している高橋のペニスにキスでもするかのように、己の股間をぴったりと重ねて艶めかしく腰を揺らしてみせもする。
憂い顔を恥じらいの色に染めつつも、ペニスを貪ろうとする仕草は正に娼婦のそれだ。
「はっ、離せよっ! やめろ馬鹿! お前ら自分が本当に何してるかわかってるのか……!? お、鬼塚ぁっ……あぐッ」
たちの悪すぎる悪戯に喚き続ける高橋だったが、素股の摩擦刺激にあらぬ声を上げそうになって慌てて口を噤む。
そんな高橋の初々しい反応を目にし、彼らの嗜虐心は募るばかりだ。
「うわ~……なにこれ、剃ってんの? 男の癖にこんなとこ処理してるとかマジもんじゃねーの」
「ケツの穴使いまくってるとこんな形になってくるのか……確かにマン筋みてぇ……あー、グロッ……」
「つうか鬼塚でもチンコ生えてるもんなんだな。って当たり前か」
初めは嫌悪を示していた者も、だんだんと鉄也の肉体を興味深そうに覗き込み始めた。
何事も好奇心の方が勝ってしまう年頃のせいということもあるだろう。
やがて、乾いた摩擦音の中にグチュグチュと淫猥な水音が混じるようになってきた。
「はぁっ……ひふんッ……お股がぁ……あ、熱ぅい……」
(ふぁ……高橋くん、もうこんなにたくさん我慢汁お漏らししてる……興奮してるんだ……。は、恥ずかしいけど、僕のもお漏らし止まらない……あぁぁぁ……擦ってるだけなのにエッチな気分になってきちゃう……本当はこんなおちんぽ入れたくなんてないのに、おまんこが疼いて切ないのぉ……)
高橋の先走りを潤滑剤代わりに股間にまんべんなく擦り付けながら、自身も前からトロトロと蜜を零す鉄也。
情事の熱に浮かされているのか、呼吸も自然と荒くなっていく。こうなればもう鉄也も目先の快楽に支配され、歯止めが利かない。
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