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 中1で別のクラスだった託と体育の合同授業で一緒になった。  託のグループの試合の最中、試合待ちの僕の方にボールが飛んできた。託は普通に「それ取って」と言ったのだけど、僕は考える前に瞬時にボールを取って渡していた。その後託の方を無意識で見たら、瞳から光を放っていた。託自身は気付いていないようで、すぐに試合に戻った。僕はその場で動けなくなった。  途中で同じグループの奴にどうしたんだと肩を叩かれて我に返った。  すぐにグレアだと気付いた。まさか託がDomだなんて。  託の前でひざまずきたいとすら思った。なんとかぎりぎり抑えたけれど、自分の内から湧き出てくるものに戦慄した。  何故僕がSubなのに託がDomなのか。どうして体格も上の僕が託に従わなきゃいけないのか。  信じたくなかった。  中2で託と同じクラスになったらもう我慢できなかった。託は本当に気付いていないのか。いつ託が自覚し、僕を従わせようとしてくるのかと思うと気が気でなかった。  託に従うのだけはどうしても嫌だったのだ。託への気持ちを自覚したのもこの頃で、Domである託を僕の方が支配したいと思った。  最初のうちは他愛ない意地悪だったと思う。忘れたと言って託の教科書を借りて落書きして返したり、託の靴を手が届かない所に置いたり。  次第に暴走し、殴ったり乱暴なことをした。託に無理矢理フェラをやらせたこともあった。ちょうど今とは逆だった。  中2の途中から3年半ばまで続いたいじめも、途中で託が学校に来なくなり強制的に終わった。卒業まで託は一度も学校には来ず、高校もどこに行ったかわからなかった。

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