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一之瀬守編2-2 ※無理やり、初めて
「ひっ、ひぃいい……! 嘘っ、嫌ですっ、そんなところ開かないで……! 見ないで、くださいぃぃ……!」
「どうせなら本物の処女みたいに、優しくして、とか言ったら可愛げがあるのにな。まあ優しくなんてするつもりはないけどな」
想悟は冷たく言いながら、守の尻の狭間に顔を寄せた。
四つ這いの守にはよく見えないのだが、必死に後ろを振り返ろうとすると、至近距離で見られていることがわかって顔から火が出そうだ。
冷静になる前であればそのまま強引に突っ込んでしまったところだが、クラブの商品とするならば下手に怪我をさせてもまずいだろう。
例えば商品として売り出されたとしても、もし自分の立場なら、全く同じ条件であれば、当然傷のない奴隷を選ぶ。
そう思うと、少しは前戯もしてやろうと思った。それで守の精神と肉体にダメージを与えることができるのなら、一石二鳥だ。
あまりの恥ずかしさからだろうか、ヒクヒクと収縮するそこにふっと息をかける。
小さな悲鳴と共に、面白いようにアナルがキューッと窄まった。
この見るからにキツそうな場所に挿入して、オナホールみたいに勝手に腰を振れるんだと思うと、想悟の下半身は急激に血が集まって膨らんでしまう。
以前に鷲尾が言った“いつでも好きな時に呼び出して思う存分ハメることのできる肉便器”を手に入れたんだ、と思うと、状況に合わない笑いが込み上げた。
「はは……はははは……。面白いな、守先生。あんたのここ、俺が息を吹きかけるたびにキュウキュウ締まってさ。もしかして、俺がチンポを突っ込んだ時の為に、今からシミュレーションしてくれてるのか?」
「ひっ……!」
チンポを突っ込む、と言ったことで、改めて想悟が守を犯そうとしていることを認識したらしい。
守はボロボロと涙をこぼしながら悲痛に呻いた。
「い、嫌ぁ……! やめてっ……ください……!」
想悟はしばし息を吹きかけることを繰り返しながら、情けのない守の反応を愉しんだ。
興奮しているせいだろうか、想悟の吐息は熱く悩ましく、意図せず守の大事な場所を綻ばせていく。
男との経験はあれど司だけ、それも自由を奪われた状況だった想悟だ。そうは言っても、前戯のやり方などわからなかった。
生理的な収縮反応を十分に愉しみ終えると、適当に唾だけ塗り込めて、いよいよとばかりに勃起を尻たぶに押し当てた。
瞬間、守の身に緊張が走るのが手に取るようにわかった。
守は首を捻るようにして想悟を見やり、どうにかこの暴虐を止めてもらえないものかと、涙ながらに必死に訴えた。
「だ、駄目ですそれだけは! ああっ、霧島先生……ほ、本当にそれだけは……勘弁してくださいぃぃっ……」
無理やりの逆レイプも十分に心身にダメージを負ったくらいなのだから、これから男に犯されようとしている守の恐怖たるや、なんとなくは想像がつく。
けれど、それを実行しようとしているのが他でもない自分なのだと思うと、既に硬くなっている勃起があまりの興奮で腹につくくらい反り上がってしまう。もうたまらなかった。
想悟は反った肉幹に手を添えて守の秘所にあてがうと、そのまま力づくで腰を押し進めていった。
「ひぃッ──! ぁ、く、ぅううう……っ!」
少しは柔らかくなっていたとはいえ、なにぶん初めての行為である。守は喉を引きつらせ、四肢の先を虫のようにばたつかせた。
括約筋の収縮もそれはそれは強いもので、雑巾を搾るかのように動いて想悟を吐き出そうとしている。
だが、その痛いくらいの刺激が、高揚する想悟の加虐心をさらにヒートアップさせる。
滲み出てくる汗を片手で拭いながらも、想悟はやめて、痛い、と喚く守をまったく意に介さずに挿入を続けた。
守の意思に反して、自慢の逸物はどんどん肛肉に巻き込まれてその全貌を柔らかく包んでいく。
一寸ずつ肉塊が沈んでいくのが想悟にも見え、正に他人を犯している破壊衝動を満たされて、自然と口角が吊り上がった。
挿入が落ち着いて、想悟は荒い息を吐きながら改めて組み敷いた哀れな生贄を見下す。
「ひっ……ひぃっ……んはっ、くふぅっ……」
守はブルブルと震えながらその顔色を青ざめさせ、弱々しく首を振っている。想悟が動くたびにつらくてたまらないのだ。
だが、そんなことは知ったものか。
想悟は自分をそう納得させて、一度沈めたペニスを引き抜きにかかる。
抜かれる衝撃と激痛に、守の噴きこぼす悲鳴が甲高くなった。
「苦じ、いっ……痛い……痛いよおぉぉっ……! や、やめてください……お願いです……ぬ、抜いてぇええっ……!」
今日この時間は、世良が気を利かせて人払いをしてくれている。
といっても、あまりにも大声を出されてはさすがに誰かが不審に思って様子を見に来てしまうかもしれない。
いいところで邪魔が入ることだけは避けたい。
「うるせぇなっ……人に見られたいのかよお前はっ……!」
「嫌ですぅっ……! んぐっ、うむむむっ……!?」
想悟は舌打ちしながら、守の脱がしたパンツをぐしゃぐしゃに丸めて、乱暴に口の中に突っ込んだ。
ついさっきまで自分が履いていたものだ、守は慌てて舌で布地を押し上げて吐き出そうとする。
だが、唾液を含み始めた下着は重く、かえって呼吸を塞ぐ形になり、奥に詰めてやったおかげもあってなかなか苦戦している。
「あぐっ、むぅううっ!? んおっ、ぐごおぉぉおおっ!」
想悟がストロークを加え始めると、守はくぐもった声で悲鳴を上げる。
あの消極的な守がここまでなりふり構わず叫ぶなど、想像もしなかった暴虐に完全にパニックになってしまっているのだろう。
それだけで征服感に酔いしれてしまいそうだが、肝心なことを忘れてはいけない。
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