食事をしながら、ユキトはスザクをじっと見た。 「ユキト、さっきから何を見てるんだい？食事がしにくいよ」 スザクは笑いながら言った。 「いや、スザクさんと任務以外で会う時点で違和感あるのに、一緒にご飯食べるなんて、なんか不思議で…」 「そうだね、確かに私も不思議な感じだよ」 「何か俺に話でもあったのか？」 ユキトは、わざわざ任務以外で自分を誘った理由として、何か自分に重要な話があったのではないかと考えたのだ。 「いや、特に話ということはないんだが…、まぁせっかくだから聞いてみるか。ユキトはこの仕事をいつまで続けるつもりだい？」 真昼のレストランで暗殺という単語を出すわけには行かないので、スザクはあえて"仕事"と言った。 「なんだよ急に。そんなの考えたこと無いよ。スザクさんだってわかってるだろ？捨て子だった俺は組織に拾われて、"仕事"の為のスキルを教えられ、育てられた。だから、裏社会での生き方しか俺は知らない。それはこの先もずっとそうだ」 ユキトは切なげに笑みを浮かべて言った。