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「ショウ」
「あ、リッキーやっほー!」
待ち合わせ場所には、既にリッキーがいた。
いやぁ、恋人たちの待ち合わせ場所で有名なくそでかいクリスマスツリーの下で集合とか幸せすぎません?
俺、今日1日で本気で全ての運使い果たすのかな?
「リッキー来んの早いな、俺遅れたっけ?」
「いや、俺が早くから居たただけ。ってかお前マフラーは?」
「ぇ、あ、忘れた」
「は? 途中で気づかなかったのかよ」
「うん、まったく」
正直、テンションおかしくなっててマジで気づかなかった。
「はぁぁ…ったく、お前は……」
フワリ、と首に暖かい感触がする。
「ほら、これ巻いとけ」
「わっ、リッキーいらねぇの?」
「俺よりお前のが必要だろうが、冷たすぎんだろ」
巻いてくれると同時にスルリと頬を撫でられ、一気に体温が上昇した。
「っ、ぁ、ありがと!
うわー、それにしてもどこ行くんだ?」
俺、そう言えば行き先何にも聞いてない。
「ん、こっちだ」
「はーい」
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