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 ──こうなると、青ざめた九蔵がどれだけ先生ごめんなさい! と言っても、ニューイは九蔵をキスで黙らせ許してくれない。  グローバルサイズな巨根をズプズプと大人の男の体が軋んでしまうほど深く打ちつけられては、内臓が裏返ってもおかしくないくらいズルリとひと息に退く。  ズルッ、ズプン、ズルッ、ズプン。  九蔵は聞くに耐えない音を奏でて繰り返しすみずみまで行き来されながら、口内を舌でねぶられた。  同時に性器をヌチュっヌチュっと先走りや精液を塗り込むように扱かれると、もうダメだ。気持ちよすぎてバカになる。 「ん、ん」 「い、ぃう、ッぅ、ゔ〜〜ッ!」  九蔵はビクビクと小刻みに痙攣し、勢いのない精をダララ、と滴らせた。  その白濁を手に取り、黒いセーラー服に塗りつけて汚すニューイ。  わざと映えさせている。酷い。悪魔だ。知っていたが悪魔だ。  それを繰り返し九蔵の出すものがなくなると、下腹部にズブっ、と手を埋め込んで、魂の器をこれみよがしにかき混ぜる。 「ッ……ンン……ッ! ……ンッ……!」  そこをグチャグチャにされるのが、九蔵はなによりも苦手だった。  感じすぎるのだ。  しかし悲鳴は全てニューイの唇に食い尽くされ、逃げ場はない。  体を折りたたむように突き上げられるたび、白いソックスが脱げかけた足がプラリと揺れる。 「っへ、っ……あぐ、たのぅ……っや、おひぉき、もぉいやだ……っひ、っ、ゆ、ゆぅひれ、にゅうぃ……っ」 「いーや、ダメだぞ」 「にゅぅぃ〜……っ」  唇が離れると、九蔵は必死に懇願したものの、やっぱりさっぱり許してもらえなかった。  こういう時のニューイは頑固だ。激しさを増す責めに、九蔵は「ひっ、ぐ、っ」と獣じみた呻き声をあげた。  ビクッ、ビクッ、と痙攣しながら、肉体から離れた精神的な絶頂に犯される。  それによってヒクヒクと蠢動しうねる肉穴が収縮すると、内側からも快楽を受け取って酷い有り様だ。快感の暴力に近い。  流石に心臓を握られた時ほどの衝撃ではないが、下腹部の魂だって十分に敏感だ。  それでもニューイの丁寧で甘やかすような抱き方には変わらないので、底なしの肉欲に溺れていく。  快楽責めがお好きな悪魔様である。こちらはイキ過ぎて気が変になりそうだ。 「ンッ……! ぁ、ッ……ッ……!」  擦り果てられ、また、達する。  白の散ったセーラー服。  繰り返し達する九蔵の中は結合するための器官であるかのように蠢き、流石に我慢できなかったらしいニューイも限界を迎える。 「ぃ、う……っ」 「……っふ」  ドクッ、ドクッ、と弾ける精。  熱い体液が薄皮一枚向こう側に流れ込み、ようやく律動が止まった。  腹の中で脈動する肉塊は、ずいぶん待たされたせいか、長く吐き出し続ける。  脳も体もすっかり溶解してしまった九蔵は、全身をブルッ……と震わせ、惚けた思考を巡らせた。  悔しいことに、ニューイの一回で、自分は三度は達してしまう。  我慢を除いてもニューイは遅漏だろう。そうでなければ、自分が早漏の可能性に悩むレベルだ。  始めるとしつこいくせに達する回数が少ないニューイは、一回が多く、長い。  薄いゴム越しの種付けでなければ、セーラー服の女子生徒(仮)である九蔵は世間様に顔向けできない惨状になっている。  まぁ途中からフンワリ先生となってしまったニューイを誘惑するようなふしだらな生徒なので、チープな恋愛小説程度の問題しかないのだろうが。 「ん……、っ……」  ズル、と萎えたモノが引き抜かれた。  絶え間なく摩擦されていたア‪✕‬ルは赤剥けて充血し、控えめに開いては閉じることを繰り返す。  体に力が入らない。  涙と汗と唾液とで湿った顔は、きっとブサイクだ。見ないでほしい。  ニューイはイケメンだ。  あれだけ激しく抱き潰しておいてイケメンが崩れていない。それは見ていたい。でも見ないでほしい。  普段は常識的でマトモなのに、完全にバカになっている九蔵である。 「九蔵は白も似合うな。今度は白にしよう。ちゃんと設定もつけて」 「……ぅん……」  トロけるような微笑みで嬉しげにセーラー服のリボンをクイ、と引くニューイに、余韻に浸りながら頷いた。  そういえば、本日はあくまでコスプレセックスであり、シチュエーションプレイではなかった。  ただ九蔵がセーラー服を着用しただけだ。たったそれだけの変化だ。 「それで……せんせぇ……?」 「なんでしょう、九蔵くん」  九蔵は自分に覆いかぶさってブサイクな顔にチュ、チュ、と唇を落とすケダモノ王子様のされるがままになりながら、宙に呟く。 「ごめん、したし……おしおき、されたし……もう許してくれま」 「せん」  にこやかスマイルで一刀両断したニューイを前に、息も絶え絶えの九蔵は「ヒェ」と微かな悲鳴をあげた。 「キミは一度きちんと、私という悪魔の性質を理解したほうがいい」  ──この日。  九蔵は悪魔に火をつける迂闊を、たっぷり体に教えこまれたのであった。

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