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「はぁ…あ……っ」 「不健全でもなんでもいいじゃないか。私が愛しくてたまらない気分だからバスタイムに誘ってくれたなら、最後まで私にメロメロな九蔵でいておくれ」 「ゔ…んっ……っん」  ニコニコと嬉しそうに耳元で囁きながら角度をつけてぐりぐり奥を抉られると、湯も入らないほど隙間なく繋がった結合部が、ギュゥ……ッ、と縮こまった。  ズルいな。いちいち。  一瞬でスイッチを入れられる。  ニューイの顔が一番好きだ。  でももうたくさん好きだ。  声も、手も、舌も、温度も、吐き出す言葉も、瞬きの仕方も、恋人の追い詰め方も、思春期みたいなはしゃぎ方も、たくさん好き。  初めほど感動しない。  イケメンには慣れるし、愛されることにも慣れるし、セックスにも慣れる。  それでも好きだ。そういう好き。 「じゃあ、き、キスしながら、一緒にイきたい……です」 「!」 「んむ、ぅ……っ!」  ──ほら、俺はちゃーんとロマンチックな雰囲気を出してるだろ?  胸の中でそうドヤりニューイの首に両腕を回してしがみつくと、しがみつかれたニューイは噛みつく勢いで九蔵の唇へむちゅ〜っ! と吸いついた。  同時に激しく突き上げられて、ドヤったくせに指先から脳天までゆでダコより赤く茹だる体はすぐに熱くなる。  ニューイが湯から生える九蔵の屹立をキュッと握り先走りと湯を絡めてニュルニュルと上下に肉茎を扱くと、九蔵はたまらず浮き上がった腰をゆらゆらと揺らした。  一度出したあとでもガチガチだ。  九蔵が感じると中がうねってよく絡みつき、絞るように締めつけてしまう。  自分じゃない手だと興奮する。  大きく長い手指で包んで根元から先っぽまで擦られると気持ちいい。 「はぁ…っぁ、んっ…ぅ……っ」  そうやって愛撫されながら腹の裏側を早急なストロークで突き上げられると、身も心もたまらなく乱れるのだ。  口付けて離れて、角度を変えてまた口付けて、舌を絡めて唾液をすすりゴクンと飲んでは、合間にやましく喘ぐ。  よほど楽しいらしい。  ニューイの背後にピコピコと振られるヒヨコ尻尾が見える気がする。かわいい。  はっはっと吐息を掛け合い粘膜を舐って、濡れた肉体をぶつけるたびジャプッ、ジャプッと湯が波打つ。 「く、ぅひっ……ニューイ……っ」  ブルブルと下半身が震え始める。  マズイ。一人だけイキそうだ。一緒にイクと約束したのに。  激しくキスをしながら粘っこく肉茎を扱かれ短く強い律動で突き上げられると、抱かれ慣れた九蔵の体は中をギュッと締めつけて、ドクドクと簡単に上り詰めてしまう。 「は、九蔵、もう少し我慢して……っ」 「っん、んん……っは…ぅ、っん……」  それを的確に察したニューイが唇をほんの薄く離し、顔も見えない至近距離で熱っぽく受け入れ、強く動いた。  言い終わるや否やふにゅりとまた唇を塞がれてキスが始まり、やっぱりわらびもちみたいな唇だな、と思う。わらびもちキッスだ。 「……ふ……っ」  九蔵は手を伸ばして、ニューイの手の上から自分の肉棒を握った。  放ちそうな精を尿道に押しとどめねば、すぐにでもイキそうだった。  ニューイはまだ一度しか出していないのに、九蔵は魂に触れられなくても、出さなくても、挿れて擦られると内臓がイク。

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