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第246話 ∥

ルオの咆哮を聞いた後、俺は指笛を吹いた。 おそらく、ルオには聞こえてるはず。 そう思って、俺は周囲に意識を向ける。 しばらく経つと上の茂みがガサッと 動いた。 森では気配を探っても、色々な気配が在りすぎて区別がつかない。 ルオなら良いけど、違った場合動けないオルトを守らなきゃならない。 俺はオルトの傍に行き、オルトを守るように茂みが動いた方を警戒した。 次第にガサガサと音が大きくなる。 俺が身構えた瞬間、茂みから白い塊が降ってきた。 その白い塊はスタッと着地して『ギャウ』と鳴きながら俺の方に向かってきた。 「ルオ!」 ルオだと分かった瞬間、俺は警戒を解いてルオに手を伸ばした。 ルオはその手にすり寄ってグルグルと喉を鳴らした。 「やっぱり見つけてくれたね。ありがとう」 そう言うと、ルオは返事をするように鳴いた。 「ディラント!」 「ディラント様!」 ルオを撫でていると、頭上から呼ばれる。 見るとルオが出てきた場合からアランとラジールが覗き込んでいた。 「アラン、ラジール!」 アランとラジールが段差を飛び降りて駆け寄ってきた。 段差といっても、かなりの高さがある。 その段差をいとも簡単に飛び降りられる二人は凄いなと感心してしまった。 「ディラント、怪我はないか!?」 ラジールがそう言って詰め寄ってきた。 アランも心配そうに俺の様子を伺う。 「…俺は大丈夫です。それよりオルトが怪我をしてしまって……」 とオルトに視線を向ける。 オルトは意識はあるものの、ぼんやりとしている。 アランがオルトに近付いて色々確認していた。 オルトもアランに対してちゃんと受け答えが出来ているから大丈夫だろう。 「ディラントは本当に怪我はしてないのか?」 オルトたちを見ていると、ラジールが再度聞いてくる。 「大丈夫ですよ。オルトが守ってくれましたから」 俺がそう言うと、ラジールが少し眉をひそめて顔を背けた。 「……分かった、俺は人を呼んでくる」 「え?」 「王子一行が近くまで来ている。どのみち、俺たちだけじゃあいつを運べないからな」 そう言ってラジールはオルトを指さす。 ……リオネスも来てるのか。 「よろしくお願いします」 俺がそう言うと、ラジールは小さく頷いて茂みの奥に消えていった。

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