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第33話

 「やめてぇ・・・お願い・・・やめて・・・」  花嫁はそういうしかなかった。     でも言うだけだった。  ロープはほどかれている。  おさえつけられてもいない。  でも、逃げられない。  「やめていいのかよ」  股間に顔をうずめていた、少年がやめてしまう。  擬似性器を舐められ、孔をいじられていたのだ。  あのアルファ以外に触れられたことはなかった。  もちろん舐められたことも。  あの指と舌以外は知らなかった。    それはいけないことだった。   でも、このアルファのモノにいずれなるならゆるされると思ってた。  でも、今。  この少年にされていることはもっといけないことだ。     自分は花嫁なのに。  あのアルファの元に行く前に、あのアルファ以外にこんなことさせている・・・。  でも、止められたなら、欲しがり身体をくねらせてしまう。  「やめてもいいんだせ・・・お前が助けてって言ったからしてやってんだ」  少年の声は冷たい。  でも、その唇も舌も指も。  確かに死ぬほど気持ちよかったのだ・・・。  ああ、ほしい  孔、指いれて。  あそこをトントンして  舐めてほしい、  先っぽきもちいい  気持ちよくして  オメガはそう思う、  腰はゆれてる。    でも。  でも。  自分はあのオメガの花嫁なのだ。  あのアルファだけのモノなのだ。  「指なんかじゃねーのを挿れてやってもいいんだぜ・・・指よりデカいのでここ、擦ってやってもいいんだぜ」  再び指で中のソコを擦られる。    オメガは身体を痙攣させて、また達する。    自身の薄い腹に精液をぶちまけて。  ウエディングドレスは胸までめくりあげられ、苛められたがっている乳首も露わにされていた。  「ダメェ・・・ダメェ・・・ぼく、花嫁なのに・・・ああっ・・・」  そういいながら、花嫁は腰を自分から振り、挿れられたままの指を味わう。  他人の指は初めてだった。    あのアルファは挿れることはしなかったから。  指の形を味わった。  自分からそこにこすりつけた。  きもち良かった。  「いいっ・・・いいっ・・・」  花嫁なのに。  花婿以外に感じてしまう。  指の形に孔が焼ける。  ほしい  もっとほしい。  「胸吸ってやる、自分からこい」  言われて逆らえなかった。  だって吸ってほしかった。  噛んで舐めて欲しかった。      ここだけでイけるのだ、  ここも、性器の一つだった。    それは、あのアルファに教え込まれた。  自分から胸を突き出し求めた。  求めてしまった。  「私のモノだ」  そう何度も教えられたのに。  あの人に。  ダメなのに。  ダメなのに。    でも。    少年に乳首を舐められ吸われて噛まれて。  同時に孔まで弄られて。  あまりの良さに泣きさけんだ。    「だめぇ・・・だめぇ・・・」  そう叫びながら。  でも、自分の乳首を味わう少年の頭をしっかり抱えこんでいた。  指を立てて、感じていることを教えていた。    これが大好きなことも。  「何もダメじゃねーんだ。欲しけりゃしていいんだ。それをダメダメ言うから・・・テメェらオメガが俺は嫌いなんだ」  声がしたけど。  花嫁には聞こえなかった。  オメガの大きな焼けるような厚い舌や、確かな唇とはちがう、繊細で熱い少年の舌や、薄い唇の感触をオメガは学んでいた。  気持ち良かった。  アルファじゃなくても。  これはこれで、すごく良かった。  アルファだけではない、  そうおしえられていた。  気持ちよくなること自体に必要なのは。  アルファだけではない。    アルファが確かに一番いい。    抑制剤がなければ、アルファに抱かれなければ収まることはない。  何度も何度もアルファに中に注がれるまでは。  アルファがいなければ  オメガは発狂してしまうだろう。  発情期か終わる前に。  だが。  抑制剤はある。  あるのだ。  あるなら。    アルファじゃなくても・・・。  いいのでは・・・  だって。     アルファじゃなくても。  気持ちよかった。      乳首を吸われて陶然となり、舐められて吐息をもらした。  カリッかまれた  「いいっ!!」  花嫁は絶叫した。    めくりあげられられたままのウエディングドレス。    ほどけて乱れた髪。   ベールに包まれたまま、胸を少年の唇に吸われ、指を孔に挿入されたまま、花嫁は射精していた。  花婿ではないモノに抱かれて。  それは。  いけないことなのに。  死ぬほど気持ちよかった。  「ダメェ・・・」  花嫁のすすり泣きを少年は笑った。  「ダメなわけねーだろ。俺たちは誰としたって・・・いいんだよ」  その証拠として少年はズボンをおろして、オメガのそこにそれを押し付けてきた。  小ぶりの。  まだ幼い性器。    もう濡れきったオメガの孔は自分からそれを咥えるかのようにひくついた。  「ダメ・・・ダメ。アルファ・・・あの人以外としたらダメ・・・」  オメガはさすがに怯えきった。  どのオメガも知ってる。    決められたアルファ以外としたら、そのアルファに殺されても仕方ないと。  他人に犯されたオメガをアルファが殺すことは。  あり得ることだった。  まあ、その前に大抵はアルファに犯そうとしたモノは殺されるのだけど。  アルファは独占欲が異常に強い。  自分以外の存在を許さない。  「ダメェ・・・お願い・・・やめてぇ・・・」  花嫁は恐怖に泣き叫ぶ。  恐怖は本能より強かった。  殺される。  殺される。  あのアルファは。  何より自分に執着しているからこそ、  花嫁は知っていたから。  あの執拗さを。  孔だけを30分舐め続けるような。   乳首だけを30分舐め続けるような。     異様な執着。  「命が危なくなれば・・・今、欲望も止まっただろ?そういうことなんだよ」  少年は笑った。  止めてくれるのかと思って花嫁は安心した。  この自分より少し年上の少年を見つめる。  もうわかっている。  この少年はオメガだ。  ベータとは匂いが。  違う。  オメガだから。      同じオメガだから。  大丈夫。  でも、少年はやめなかった。   笑顔のまま、花嫁の脚を担いでおしいった。     

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