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第35話
少年と花嫁は港に下ろされた。
チームはすぐにトラックごと消える。
ここでこれから始まることは危険だからだ。
少年はウェディング姿の花嫁を抱きしめ、コンクリートの地面にすわっていた。
欲しがる花嫁のためドレスの中に手をいれて、その孔を弄ってやっていた。
欲しがる唇に舌も与えてやる。
自分から舌を迎えにきた。
花嫁はキズの合間に喘ぐ。
その腰の動きはいやらしい。
さっきまで処女だったとはおもえないほどだ。
でも。
アルファに番にされて、何度何度も中に放たれない限り、これは自然には収まらない。
抑制剤を使わない限り。
抑制剤がなく、アルファがいなければ、数日続く発情期にオメガは発狂してしまうだろう。
「挿れてぇ・・・奥まで欲しいぃ・・・いっぱい突いてぇ・・・っ」
花嫁は泣いてしまった。
もう指だけでは足りないのだ。
覚えたそこでの快楽が欲しくてたまらないのだ。
「もう少し待て・・・でっかいのを持ったバケモノのが来るからさ・・・たのしくみんなでヤろうぜ」
少年は笑った。
羽根音がする。
ほらきた。
招待状は出してある。
「まさか、本当にな」
「本当にな」
声はふたつ。
でも影はひとつ
「二人いる」
「二人でも問題ない」
声は笑いあった。
そのアルファには上半身がふたつあった。
アルファにしてはたおやかな姿の美しい男性の上半身が、ふたつ。
そして巨大な蛇の下半身が一つその身体にはあった。
肌の色は美しい紫色だった。
背中には巨大な鳥の翼。
「我らなら、二人のオメガを同時に犯せる」
「ああ、なんならひとりを二人でも」
アルファは嬉しげだった。
その理由ならわかった。
アルファの蛇の下半身には切れ込みがあり、そこから飛び出して勃起している巨大な性器は二本あったからだ。
二人で一人。
一人で二人。
公式には二人のアルファということになっているアルファ、【双頭のアルファ】だった。
この花嫁オメガの争奪戦に負けたアルファの一人だ。
「ほら、お前達が欲しがっていた花嫁だ」
少年はドレスをまくりあげ、花嫁の脚を開いてその孔を指で広げてみせた。
少年が放った精液がしたたる孔を。
「具合は保証してやるよ」
少年はうそぶいた。
「・・・なんと。花嫁が」
「花嫁が。花嫁が」
アルファはさすがに動揺した。
これは傷物のオメガだ。
アルファは自分だけのものでもあるオメガにこだわる。
だが。
「お前がシたのか?」
「オメガがオメガを?」
双頭のアルファ達は聞く。
「ああ。処女はいただいた」
少年は笑う。
「挿れてぇ・・・」
アルファの性器を見ても、もう、挿れられることを知ってる花嫁は怖がらずに欲しがるだけだ。
「でっかいのぉ!!!」
泣き叫ぶ。
花嫁だけでなく、少年からも発情した匂いが突然し始める。
アルファ達は混乱する。
だが、すぐに決まる。
頭は二つあっても、二人は同一でもあるからだ。
「お前が花嫁を犯しても、問題ない」
「何故なら、お前も私達のものだからだ」
「私達のものが私達のものを犯したなら」
「それは私達がしたことと同じ」
「お前も花嫁も」
「私達のものだ」
双頭のアルファは美しかったはずの顔を、欲望に歪んだ鬼のような顔に変えた。
二つある性器はどちらもガチガチになり、雫をたらして濡れていた。
二人で一人のアルファ、もしくは一人で二人のアルファであるため、彼らはオメガを娶るのがなかなかうまくいかなかった。
二人がかりでは、さすがの嫁いだオメガも死んでしまうのだ。
噂によるとオメガでさえ身体を引き裂かれていたのだとか。
一人でも凶悪すぎて、オメガでしか受け入れられない性器を二本挿れられたのだという話だった。
さすがにオメガも嫁ぐことを拒否したし、センターも彼らにオメガを渡すことには慎重になった。
オメガを長くめとっていない。
申し込んでも、センターからも色好い返事はない。
なので、双頭は番のいるオメガを襲うことで有名だった。
アルファをころしてでもオメガを奪い、死ぬまではそのオメガを自分のものにしていた。
オメガが二人手に入れば良いのだか・・・。
二人のオメガを同時に手に入れたいというのはなかなか難しいのだ。
番のいないオメガの匂いを撒き散らす、二人のオメガを見た時、もう双頭のアルファ達の気持ちは固まっていた。
傷物オメガに、得体のしれないオメガだとしても、一度に二人のオメガを手に入れるチャンスはもう二度とないだろう。
アルファはオメガに執着する。
殺したいわけではないのだ。
番にして、自分が死ぬまで側に置いて、死ぬ時はころしてつれて行きたいのだ。
奇妙な手紙を受け取り、ここに来たのは面白半分だった。
だが、オメガが手に入るというチャンスがあるなら、面白半分だろうが絶対に行くのた。
それくらい、アルファはオメガを、求めてる。
だから。
今は。
こんな機会をてばなすつもりはなかった。
「でっかいの頂戴!!!」
花嫁が叫ぶ。
自分で孔を広げて。
孔から、精液が滴る。
甘いクリームみたいに。
少年も自分から服を脱ぎ捨てていく。
尖った乳首も、
勃起した擬似性器も。
見える。
太股から、液が滴っていた。
孔も甘く濡れているだろう。
「ヤろうぜ?・・・俺は何人相手でもかまわねーよ」
少年は艶やかに笑った。
アルファが止まれるはずかなかった
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