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第6話 私の可愛い甥っ子ちゃん

私の可愛い甥っ子ちゃんは恋をしている。 可愛いのは外見も内面も。 本当は動物モノの感動映像を観ただけで泣きそうになるぐらい涙もろいのに、『男はすぐに泣かない!』って、意地でも涙をこらえたり、困っている人がいたら一目散に助けに行く。 臨月の私の事をいつも気にかけてくれて、お店の給仕の時も私が料理を運ぼうとしたら、『飲み物以外、持ったらダメ!』と、忙しいランチ時でもほぼ1人でホールを回してくれたり、19歳と遊びたいお年頃なのに学校が休みの時も、午後から授業の時も、時間があれば店の手伝いに来てくれてる。 容姿は170センチと背は私より10センチも大きいのに、顔は私より小さい。 少し癖毛で柔らかな猫っ毛はパーマがかかったように見え、光に当たると茶色になる。 くりくり瞳の可愛い顔立ちなのに、左唇下にあるホクロが妙に色っぽい。 と、私より可愛い甥っ子ちゃん。 その甥っ子ちゃんの好きな人。 そのお相手は甥っ子ちゃんより一回りも年上で、お店の常連さん。 その常連さん、背が高くてスタイル良くて、よく気がついて、優しくて、物腰柔らかで、笑顔が素敵で、しかも美形で大手企業の課長さん! どうしたら醸し出せる、その爽やかさ!!となるぐらい爽やか。 でもこの恋はかなり難しい。 だってその常連さん、男性だから。 年齢、同性…。 それがどうした!! 私としては、全面的に応援したい! なのにどうして、私の可愛い甥っ子『直継』くん! 優しい愛美《あいみ》叔母さんを頼らない? 恋話大歓迎! ま、確かに、8歳年上の私には言いづらいかもだけど、直継くんのこと本当に愛してますからね! 全力で恋を成就すべくお手伝いしますよ!! 愛美は顔を赤らめながら忠直を見つめる直継を見つめた。

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