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香る一夜
斎藤がゆっくりと指を抜くと紫音の腰ががくんとベッドに崩れ落ちた。
肩にキスをしながら仰向けに戻し、髪を撫でながら唇を重ねた。
紫音が襟足を撫でてから首に両腕を回し、積極的にキスに答えてくるのが嬉しく、斎藤はしばらく酔ったように繰り返し深いキスをした。
キスをやめ、身体を起こした斎藤に続くように紫音も身体を起こし避妊具に手を伸ばす。
「私が着けてもいいですか」
紫音の頬を撫でると許可を得たとわかったのか、紫音が軽く微笑んだ。
袋を破り中身を取り出す細く長い指が妙に厭らしく甘美で斎藤のモノが揺れた。
「破けそうですね…」
「俺は無くてもいいけど……紫音の負担になる?」
斎藤の手が頬から首筋に降りるとぴくりと紫音の肩が揺れ、避妊具を持った手が斎藤の濡れているモノに触れた。
「一回で終わりそうですか?」
瞬時に紫音の言っている意味がわかった斎藤は堪えきれずに上がったままの口角を手で隠しながらわからない振りをする。
「一回、て?」
「一度、達したら終わりになりそうですか…」
俯いている紫音の顔は見られないが、声色で照れているのがわかる。
あえて無理に自分の方を向かそうとはせず、紫音の髪に鼻を埋めるようにしてキスをしながらさらに問う。
「一回きりのほうがいいならそうするけど?」
「に…二回目は、私が奉仕したいので、」
「奉仕って何をしてくれるの?」
「口で……したいから」
「楽しみだ」
紫音の頭を抱き、ちゅと音を立てて髪にキスをすると斎藤のソレに避妊具が被せられそのまま根本まで降ろされた。
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