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歪んだ愛(事故)

『せんぱい、走るの速すぎますよ さすが陸上部』 『高校の時の話だろ どっちにしろ(あつし)の方が遅かったからジュース奢りな』 『もー、年下の彼氏を甘やかしてくれないんですか、意地悪い』 『勝負は勝負だろ、敦からふっかけて来たんだし』 『それはそうですけどー』 ダッ 『え!?せんぱい!? なんで急に……』 せんぱいが道路の真ん中で転んだらしい女の子の元へ走っていく、でも ……すぐ、そこまでトラックが迫っている 『せんぱい!!あぶなっ……!』 ドッ……!! ​─────── ガバッ 「…………はぁ」 また、あの時の夢 「今何時…… !やべぇ、もう19時じゃん!」 慌てて体を起こし片付けやら風呂の準備やら進めていく 「……よし、あとはせんぱいは、っと」 ドアをノックしてせんぱいのいる部屋へと入る 「せんぱーい、お風呂……」 「がぁぁぁぁ!!いっ、がっあああ!」 「!せんぱい!!」 せんぱいがうずくまり苦しんでいる 「せんぱい、どこ痛いですか、足?」 「……っ゛、あじぃ、いだい゛」 「……薬、飲んでください、大丈夫ですから」 薬を飲ませ、落ち着かせようとするがおれにすがりついてくる 「敦、あつし、お願い、お、俺のこと犯して、めちゃくちゃにして いだい、きもぢいいのがいい」 「……だめですよ 昼にそれで白目むいてたじゃないですか ちょっと我慢しましょ、大丈夫ですから」 「いやだ!おねがい、いだいのいやだ! お願い、あづし、……敦しかお願いできない、から、おねがい……」

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