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ぞんざいに刺激されていた乳首の天辺を指先で左右に弾かれる。 何度か弾かれた後、両方同時にキュッと抓られた。 「ん~~~ッ」 執拗に捏ね繰り回された突起が悪食な唇に囚われ、交互に吸いつかれると柚木はついつい胸を突き出した。 「もっと(いじ)めてほしいのか」 「ち、ちが……!」 「お望み通り、虐めてやる」 「やんっ……違う、って、ばぁ……っ……ンぅうぅン……!」 平らげる勢いで貪られたばかりの乳首をまた捏ね繰り回され、舐められ、引っ張られ、吸いつかれ、しつこいリピートにいよいよ我慢できなくなって。 「ばかやろっ、ど変態っ、どすけべっ」 柚木は貶しながら<マストくん>の頭をぎゅっっした。 「……そんな意地悪ばっかしないで……」 頼りない両腕の中に彼を閉じ込めてお願いする。 「いじめられるの、やだ……」 「いじめてない」 「さ、さっき言ったぁ……いじめてやるって言ったぁ……」 「ただの言葉遊びだ」 簡単に脱出できそうな脆弱な檻に甘んじた<マストくん>は。 びっしょり濡れた突起の片方に懲りずにちゅっと口づけた。 「ふゃ……あん」 「お前だって感じてる」 「……」 「お前の乳首ビンビンだ」 「ッ……ビンビン言うなぁ~」 「俺はお前の全部よくしてやりたい」 大それた発言にピリピリと痺れた奥二重まなこ。 「マ……マストくんは……?」 「おしゃべりしてる暇があるなら喘いでろ、柚木」 あんまりな言い草に腹を立てるでもなく、柚木は、胸元に降り注ぐキスに身悶えながらも尋ねてみた。 「マストくん、きもちいい……?」 発情期(マスト)の間は痛みが生じているという頭を撫で、指通りのいい黒髪をぎこちなく梳く。 「おれなんかで……感じる……? 満足できる……? 物足りなくない……?」 <比良くん>に突然中断されて感じた不安。 柚木はありのまま<マストくん>に明かした。 「ま……まぁ、満足できないのも当然っちゃあ当然なんだけど……おれ、こんなんだから……比良くんはああ言ってくれたけど、実際シてみて幻滅するってパターンも……ッ、ッ、ッ……ッ……!!??」 話している途中だった。 急に体位を変えられた。 仰向けだった体を抱き起こされ、彼の体に跨る対面座位へと移行されて柚木は背中を引き攣らせた。 「はっ……はにゃっ……っ……っ……!!」 不本意ながら達してしまった。 たった一夜において立て続けに経験した中でも飛び切りの絶頂感に平伏した。

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