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Chapter 3―1
(R-18)
伸ばした指先が震える。
シャツのボタンを外すのに緊張するなど、15の時以来かもしれない。ひとつ外していく度に露になる肌の、その白さに目眩を覚える。
避けるように武智が目線を上げると、ヒカルの瞳とかち合った。
「村上さん、する?しない?」
ヒカルが面白そうに目を光らせて言う。
とても酔っているようには見えない顔だ。酔いが覚めたのか、それとも始めから正気だったのか。
―――ハメられたのかもしれない。
そう疑惑が浮かんでも、もう後に引く気はなかった。毒を食らわば皿までだ。
罠だと云うなら、逆に騙し返してみせよう。
「もちろん、しますよ。キスは?」
問いながら武智が顔を寄せると、スッとヒカルの目が伏せられた。躊躇なく互いの唇が重なる。柔らかな唇の感触は女性とそう変わらない。
男性とする経験はなく、武智にとって全てが未知だ。もしかすると、途中でやる気を失う可能性がないでもない。
―――どこまでヤれるか。
半開きのヒカルの唇の間に、舌を捩じ込むと、口内は熱かった。ふわっとアルコールの香りが広がる。互いの舌が触れると、ヒカルが鼻にかかった声を漏らした。
「ふぅ、んっ―――、」
舌を絡ませながら、はだけたシャツの間から手を入れた。武智の指が鎖骨を辿ると、ヒカルが目を開けて、くすぐったそうに肩を竦めて笑う。
拍子に唇が離れ、二人は同時に熱い息を吐き出した。
「ふふっ、―――ぁっ!」
そのまま手を下へ降ろして胸の飾りに触れると、ヒカルが驚いたように体を震わせた。
ここでも感じるのだなぁと、感心する。
「ぁ、ん―――、うぅ、ん」
グリグリと胸の飾りを刺激すると、ヒカルが眉を寄せて、感じ入った声を上げる。
武智はニヤリと笑い、再び唇を合わせながら、本格的にヒカルの攻略を始めた。
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