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序章

序章  その時、オレは白い空間の中にいた。白い、白い、果てなどどこにもないような、真白の世界に。ただ、ただ、ただ、立っていた。たった一人。  どうして、オレは此処に居るのだろう。この、真白の世界に。この、空虚な世界に…。  ずしり、と突然腕が重くなる。オレは、自分の腕に目を向けた。 腕は赤かった。肘から指の先まで、すべて、すべて、紅かった。まるで、何かに巻き付かれているかのように。まるで、何かで塗りつぶされてしまったかのように。まるで、×××××××××××××××。

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