2 / 14
序章
序章
その時、オレは白い空間の中にいた。白い、白い、果てなどどこにもないような、真白の世界に。ただ、ただ、ただ、立っていた。たった一人。
どうして、オレは此処に居るのだろう。この、真白の世界に。この、空虚な世界に…。
ずしり、と突然腕が重くなる。オレは、自分の腕に目を向けた。
腕は赤かった。肘から指の先まで、すべて、すべて、紅かった。まるで、何かに巻き付かれているかのように。まるで、何かで塗りつぶされてしまったかのように。まるで、×××××××××××××××。
ともだちにシェアしよう!