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第11話

はあ、はあ、はあ… スーラが縛られた腕で口を覆い隠す。 ラントアの指に触れられ、口付けられ、舌で舐められる部分が熱く敏感になっていく。 嫌がり、それでもラントアの手によって白濁の液体を出させられたスーラの涙を拭うとラントアが静かに話し出した。 「…彼の国の者達の体内に器官を合成するまでが術の前半、それによる不調、不具合を落ち着かせる為に行われるこの行為が後半…それでこの術は完成する。」 荒かった息が少し落ち着いたスーラがラントアを睨んで言う。 「…嫌な…嫌いな相手とでも、人間がこいつがいいと言ってこの術を受けさせたら逃げられないって言う事だろう!?友好の為の約定なんて言っているけれど、結局は僕達、彼の国の者達はお前達人間に逆らう事は出来ない。所詮は奴隷と一緒なんだ!」 ラントアがしばらく黙ったままで、そうだなと頷く。 「もし…もしも、後半のこの行為をしなかったら、どうなるんだ?」 「器官は正常に動かず、他の臓器もそれによって不具合を起こし…」 ラントアが悲しそうな顔で口籠もった。 「死…ぬのか?」 スーラの言葉に顔を上げて、ぐっと唇を噛みラントアが頷くと、スーラを抱きしめた。 「お前を死なせたくない!スーラ、俺を受け入れてくれ!俺の子孫残しの相手として俺とずっと一緒にいて欲しい。」 「…仇…を、愛せと?」 ラントアの胸に顔を埋めたままのスーラの言葉に、ラントアがスーラの腕を掴んでその身体を自分から少し離し、その顔を見つめ声を上げた。 「スーラ!!」 俯いたスーラが涙声で訴える。 「僕の国を滅ぼし、僕の仲間を滅ぼしたお前を…お前を愛せるわけなんて…ましてやその子供を産めなどと…っ!」 その言葉に我慢出来ずラントアがスーラをキツく抱きしめ、唇を合わせる。 嫌がるスーラの顎を掴んで無理やり口を開かせ、舌をねじ込んだ。 その舌に絡め取られたスーラの腰がガクガクと震え、体から力が抜けていく。 「…んで?何で?」 唇が離れ、それでもガクガクと震える身体にスーラがラントアを見上げた。 「お前と俺の身体が反応し合っているんだ。俺を愛していなくても、お前の体は俺を感じ、それを受け入れる。俺の全てをお前は受け入れるんだ、スーラ。」 「やだ!イヤだ!…仇のお前を受け入れる位なら死んだほうがマシだ!」 そう言ってスーラがベッドから這いずり出ようとする。 それを背中から抱きしめると先ほどの布を再び噛み千切り、スーラが足をばたつかせて嫌がるも、その足を難なくベッドと固定した。 「イヤだ!ラントア、イヤだ!!」 スーラが頭を振り、身体を激しく捩る。 そんなスーラを横たえ、馬乗りになったラントアが必死な顔でスーラに訴えた。 「スーラ、俺はお前に愛されなくてもいい…でも死なせはしない!もしもこれ以上自分を傷つけるような真似をするようなら、死ぬまでその身体を動かせなくする術を使う。それはしたくない…だから頼む。俺を受け入れてくれ!そして…生きてくれ!!」 「ラントア…」 伸ばした手がスーラの顎を掴み口を開けさせると、再びラントアが口を合わせた。 その舌が再びスーラの舌を絡め取ると、スーラもそれに呼応するように舌を絡めてきた。

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