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第34話 社長と秘書の初夜(?)
貴史にプロポーズし、指輪を受けとって貰った俺は、有頂天で貴史を抱き上げると車に乗せた。裕太くんと、まぁ親父にも一応後で感謝を伝えよう。だが今はそれどころではない。貴史が俺を受け入れてくれた事が嬉しい。
「幸久さん、あの、何方へ?」
急に連れ出され驚いている様子の貴史、申し訳ない。気が急いだ。
「ホテルだ。今日はゆっくりする予定で二泊取ってある。チエックアウトもしてないから、もどってベッドでゆっくり過ごそう」
「そうだったんですね。勝手に抜け出してしまって申し訳有りませんでした」
「全く、本当にそうだぞ。俺がどれだけ心配したと思っているんだ。居場所も解らず、焦ったんだぞ。行ったのが裕太くんの所で良かったよ」
俺も悪かったのだが、貴史を責めてしまう。だって本当に心配したのだ。見つけるまで生きた心地がしなかった。
「解って裕太の所へ入らしたのでは?」
「いや、俺もどうしたら良いか解らなくなって裕太くんに助言を求めようと行っただけなんだ」
「そうでしたか」
フフッと笑う貴史に、俺も笑ってしまう。
「朝起きて、君が居なくて俺は、凄く寂しかったぞ」
そう少しムスッとした顔してしまう俺。今朝の事を思い出す。本当に寂しかった。
「私も、昨夜期待していたのに抱きてもえず寂しかったですよ」
貴史も思い出したのかムスッとし、顔反らす。
「ごめん。だから、えっと…… 今日は一日中ベッドで過ごそう」
「一日中は出来ませんよ!? 私、そんな体力無いです」
ヒエッと貴史は顔を青ざめさせた。
「いや、セックスもしたいけど、ただ抱き合って寝て、起きても君がいて欲しい」
「セックスはしないんですか?」
「いや…… 初夜を朝にしてしまうな」
フフッと笑う俺に、貴史もフフッと笑ってくれた。
ホテルまで戻ってきた俺達は、ベッドに向かう。
貴史をベッドに寝かせると早速ボタンを外しにかかった。
「あ、ちょっと待って下さい。何も準備してませんし….… シャワーとか……」
「今からしてあげるから大丈夫だよ。それに君、シャワー浴びただろう。いつもと違う匂いがしているぞ。ちょっと嫌だな」
裕太くんの家でシャワーを借りたのだろう。彼は貴史の本心を聞き出し、俺達をハッピーエンドに導いてくれた立て役者だ。勿論、彼は貴史に何も不埒な事はしていないと知っていても、他の男と同じ匂いをさせていると思うだけで腹立たしくなってしまうのだ。
「すみません……」
ムッとした表情が顔に出ていたらしく、貴史はシュンとした表情で謝ってくる。
「ごめん、君が悪い訳じゃない。俺が悪いんだ」
心の狭い男でごめんねと謝り、安心させたくて額にキスをした。
「貴方も悪くありません」
そう貴史は額にキスをお返ししてくれる。
貴史の服を全て脱がせ、産まれたままの姿にすると、彼は恥しそうにシーツを掴んで引き寄せた。
「準備をするから少し邪魔だな」
恥ずかしがりの貴史には申し訳ないが、シーツは取り上げ、代わりにクッションを持たせた。隠さないで見せて欲しいが、初々しい姿も可愛い。
先ずはいつもやっている様に貴史のアナルに指を挿れ、慣らす。
初めは小指でも恐がっていた貴史だが、今は中指と人さし指を挿れても落ち着いている。貴史の成長が嬉しい。
「今日は完腸もしような」
完腸は大事な事なので、貴史が嫌がっても避けられない。最悪出ちゃったとしても俺は別に構わないのだが、多分、貴史は酷いショックを受けてもうセックスしないと言い出しそうだ。そっちの方が怖い。
俺は、太いシリンジにお湯入れ、貴史のアナルに先を押し当てる。
「うう〜」
貴史は少し不安そうな表情をしていた。
「入れるよ?」
そう確認を取る。貴史はコクっと小さく頷いた。少し緊張している様子だ。
俺はゆっくりシリンジを押し、中身を貴史の中に流し込んでゆく。
「うう…やだぁ〜」
完腸の感覚が気持ち悪いのか、貴史は顔を歪める。
「頑張れ」
そう応援するしかない。
「うん、頑張ります」
と声が返ってきた。可愛過ぎるだろう。
全部中に押し出すと、中身を出してしまわない様に、アナルプラグを挿れて栓をする。
「あうっ、お腹痛い〜 出ちゃいます」
「トイレへ行こうな」
俺は貴史を優しく抱き上げ、トイレまで連れて行く。
「やだぁ出ていってください!! 自分で抜く〜」
個室まで入り、便器に座らせた貴史のアナルプラグを抜いてやろうとしたらポカポカ殴られた。
流石に完腸して出す所まで見てるのは変態か。
正直他の人のなんて見たくは無いし、気持ち悪いが貴史がしてるのは見てみたいと思うから、俺は、自分で思ってるよりもド変態だった様だ。
「うわぁ〜ん、出ていけったらぁ〜」
「あ、ああ、ごめん。出るよ!出る!」
ずっと居座ってしまい、貴史は泣き出してしまった。慌て個室から出てドアを締める。
やっと貴史は安心して用を足せた様であった。
申し訳ない事をしてしまったと思う。
それから何回か完腸を繰り返し、貴史のお腹の中を綺麗にしたが、ベッドに戻った貴史は既に疲れ切った様子である。
「セックスはまた今度にしようか?」
そう良心で聞く。
「何の為に完腸させたんですか!!」
と、怒られてしまった。
「じゃあ、抱いても良いんだな?」
「良いですよ。頑張って完腸したんですからご褒美下さい」
「あまり俺を煽らないでくれ」
優しく出来なくなったらどうするんだ。
貴史の足を大きく開かせ、アナルを確認する。
もう充分柔らかい。俺を挿れても大丈夫そうだ。
「貴史、じゃぁ、挿れるけど、苦しかったり痛かったり、もう無理ってなったらちゃんと言うんだぞ?」
途中でも何とか止めてやる。そう意気込む。
クッションを抱きしめる貴史もコクコク頷いた。
クッションではなく俺に抱きついて欲しいのだけど……
初めてから多くを要求しても仕方ない。今日が初めてで最後の夜になってしまわないように務めなければ。
俺は初々しい貴史のアナルに俺のモノを近付ける。俺は既に興奮して、臨戦状態だ。此方側でこんなに興奮してしまうのも初めで、俺も童貞みたいなものであるなと少し苦笑してしまった。
先を押し当て、少しずつ押し込む。
「うっ……」
「痛いか?」
まだカリの部分も入って無いが……
貴史はフリフリと首を振るので、更に押し進める。
「うぁっ!」
「大丈夫か? 痛い? カリの部分が入ったぞ」
心配で確かめる。貴史は首を横に振る。俺は更に腰を進める。
「ひやっ!」
「カリの部分が貴史の良いところまで届いたな。気持ちいいか? それとも痛い? 止める??」
「アッ、やっ、止めな…… ア、うあっ……」
「気持ちいい?」
様子を伺いつつ、ゆっくり腰を動かし、カリで前立腺を刺激する。
嫌がっては無さそうだ。
「あっ、き、きもちいいです。うっ、あっ……」
「良かった。貴史、上手に気持ち良くなれてるな。偉いぞ」
嬉しくて、貴史の頭を撫でた。
「あっ、あっ、幸久さん。幸久さん…… イッちゃう!」
「えっ!!?」
「あっ、あっ、イッちゃいます。出る、あっあっ」
貴史はイッちゃうイッちゃう言いながら、先から白い液体を飛ばし、顔を真っ赤にしてハァハァと肩で息をした。
俺は吃驚しつつ、クッタリとした貴史を抱きしめる。
「ごめんなさい、私、早漏れ治りそうにありません」
ショボーンとしてしまう貴史。
早漏れなんて気にしていない。普通に可愛いし好きだ。そんな事より……
「初めてなのに後ろだけで達せるなんて、凄いな貴史!」
抱きしめて、褒める。沢山顔にキスした。
貴史は良く解っていなさそうな表情をしているが、初めてで前も弄らず達せるなんて才能があるとしか思えない。
これなら直ぐにメスイキもマスターしてしまいそうだ。
貴史、可愛い。天使!!
「幸久さん、もうやめてしまうんですか?」
貴史から俺を抜としたら、貴史に手を掴まれた。
貴史はもう疲れてしまっている様子なので、やめようと思ったのだが……
「幸久さんまだイッてないでしょ?」
「俺は大丈夫だぞ? 君の気持ち良さそうなイキ顔を見られて満足だ」
「私が物足りないので、最後までして下さい。私だって幸久さんのイキ顔見たい」
抱きついてくる貴史、貴史は天使であり小悪魔でも有る様だ。
「どうなっても知らないぞ!」
煽ったのは貴史だ。
俺はもう一度貴史に挿し込み、前立腺を責め立てた。
俺がイクまでに、貴史は連続イキをキメてしまい、意識を飛ばしてしまった。
やってしまってから、やってしまった〜と、頭を抱えるのだ。
どうしよう。
セックスもうしないって言われたら……
いや、俺は貴史の体目当てにプロポーズした訳では無いし、フラレ無ければ良いのだけど……
気絶してしまった貴史を綺麗にし、ベッドを直してから彼を抱きしめて自分も少し眠る事にした。
今度は逃げ出さない様にしっかり抱きしめながら。
目覚めると貴史はちゃんと俺の腕の中に居て「次は、ちゃんと幸久さんのイキ顔見ますからね!」なんて次の宣言までしてくれた。
俺は安心して、貴史とベッドで一日寝て過ごすのだった。
おわり
最後まで有難うございました。
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