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第35話
「どしたのー?雄大」
春樹だった。
「俺と兄ちゃん、付き合い始めたよ、その報告」
頬杖をつき、余裕の笑みで雄大。
「そっかあ!おめでと!お祝いしなくちゃね」
「あとね、初夜も終わった、たった今」
「おい」
思わず俺が窘める。
「そうなんだ、痛かった?」
「ううん、感じまくってたよ、兄ちゃん」
「まぢで!?笑」
と夏樹の笑い声。
さすがに恥ずかしくて顔が熱い。
「弟に掘らせたか、そっかそっか」
俺は自分の顔を手で覆った。
「僕達もさっき終わったとこ」
「春樹がタチ?」
「今日はウケ」
「痛くないの?」
「慣れたら全然」
「ふーん」
「雄大もしてみたら?」
「気が向いたらね」
そうして電話を切った。
「なんでわざわざ2人に報告...」
「浮気防止にもなるからさ」
と雄大。
可愛い弟はやっぱり生意気です。
けど、やっぱり嫌いになれない、隣で嬉しそうに微笑む弟、雄大は俺の宝物です。
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