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第5話

「どうする...?リョウがみんなのスマホ預かってるらしいし、親にバレた、とか嘘ついて戻る?」 「戻る、て...何処に」 「だから、前にいた場所」 「戻ったとこで引き離されるだけだもん...」 シュンが伏し目がちに言うと、 「調子いいな、お前、戻るだの戻らないだの。カイのせいにまでして」 タクマが呆れた、とシュンを見た。 「どうする?引き返すなら今だよ、俺みたく、男を受け入れて感じるまでやられるよ。嫌だろ、そんなの」 じっとシュンが俺を見た。 「ほんとは嫌なの...?」 「俺のことはどうでもいいの、お前の話し」 「俺は...残るよ」 「そうだ!お前の恋人、てやらも連れてきて貰えば?」 ヨウタが明るく口を挟んだ。 「いや、さすがに好きな奴に売春はさせたくないよ」 シュンがそう言った。 「でも、家出してるんなら困ってるんじゃない?変な男の家に転がり込んだり、 下手に売りやるよりいいんじゃね?うちの客、みんな検査してるし、身元もわかってるし」 タクマが言った。 それから。 しばらく、俺のときと同じく、シュンは受けで感じるように訓練を受けた。 正直、過去の自分を見ているみたいで嫌だった。 「カイ」 俺は客からもらった飲むヨーグルト飲みながら、顧客ノートを書いていた。 「なに?」 「こないだはごめん」 「...」 俺は客からもらったコンビニのビニールを渡した。 「好きなの1つ選んでいいよ」 と、シュンは小さなコンビニのチーズケーキを選んだ。 「ありがと」 「きつくない?大丈夫?」 「なんとか」 そんなとき、 「シュン!?」 「マコ!?」 小柄で細身、クリクリした大きな瞳が印象的な男の子と、サッカー部にいそうな万人受けしそうなシュン。 俺はちなみにハーフらしい。 母親は会ったことが無い。 可愛い子供を産ませたら、すぐに父親が奪ったのらしい。 「偶然!シュンがいるなんて、運命かなあ」 2人はどちらからともなくくっついた。 リョウにシャワーを勧められ、マコ、て子はまた後でね、とその場を離れた。 「シュンが呼んだんじゃないの?リョウに頼んで」 「違う、びっくりした...なんでまた...」

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