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(19) 拓海 2 重なりゆく記憶
拓海は、敷地の塀を伝わって飛び越えた。
「あそこだ、塀を乗り越えたぞ!」
壁の向こう側から声がした。
拓海は、脚を引きずりながら歩き出す。
その脚には、椿の赤いリボンが巻かれている。
「ふっ、椿。ありがとな……」
拓海は大事そうにポンと叩いた。
****
アーティが去った後、すぐに黒服達が駆けつけて部屋は包囲されてしまった。
拓海は、運よくポケットに押し込まれていた椿の赤いリボンを発見すると、それで素早く止血し、ベランダから外へと飛び降りた。
地上5階からのダイブ。
当然の事ながら、拓海は落下予測を瞬時に計算した。
立木の枝、トラックの荷台、植え込み。
それらをバウンドしながらなんとか地面まで辿りついたのだ。
****
拓海は、国道に出た。
夜中の倉庫街は、車の行き来は皆無。
拓海は、隼人に連絡を取ろうとして、スマホを持っていない事に気が付いた。
追手が迫る。
急いでここを離れないといけない。
拓海は、脚を引きずりながらも何とか走ろうとした。
しかし、思うように走る事が出来ない。
「はぁ、はぁ……このままでは逃げ切れない……戦うしかないか……」
しかし、負傷した脚と疲れ切った体。
どこまで戦えるか分からない。
(く……ここまでか……)
そう絶望しかけた時、拓海のすぐ横に黒いスポーツカーが止まった。
ドドドドと静寂の空間にエンジン音が鳴り響く。
扉がガチャっと開くと中から茶髪のロングヘアの女性が顔を出した。
「乗って……」
その女性は拓海に手を差し伸べる。
拓海は、躊躇して女性を見つめた。
(誰だ?)
そんな戸惑う拓海を女性は急かす。
「さぁ、早く乗って!」
後ろから追手の声が聞こえた。
「いたぞ!」
拓海は、車の中に飛び込んだ。
****
スポーツカーは夜の港を猛スピードで走り抜けていく。
拓海は、助手席から女性を見つめていた。
顔は、小顔の美人タイプ。
大人可愛いメイク。年齢はおそらく二十歳台前半。
服装は、黒のノースリーブワンピースのきれいめファッション。
ハイネックに花柄レースのデザインが上品さを漂わせる。
拓海は記憶を辿るが、思い当たる人物はいない。
拓海は、その女性に言った。
「……き、君は、一体……」
その女性は運転しながら言った。
「黙って! 舌を噛むわよ?」
と、同時に思いっきりアクセスを踏み込む。
車は、低いエンジン音を鳴らし、猛加速を始めた。
バックミラーに映っていた追手のセダンはみるみるうちに小さくなっていった。
****
「これで引き離せたかしら……」
女性はそう言うと、改めて拓海の方を見た。
「ひどいあり様ね、拓海さん……」
拓海は、あれ?っと思った。
(俺の名前を知っている……やはり知り合いか?)
女性は拓海の脚を見ると、自分が痛いかのような顔をした。
「大丈夫かしら、その脚は?」
「止血はしてある……それより、君は誰なんだ?」
拓海がそう言うと、女性は目を見開く。
「あれ? 忘れてしまったの? あたしのことを?」
「すまない……記憶にない。隼人の手の者か?」
「隼人? ああ、隼人さんね。残念ながら違うわ……あれ、また来たわ、しつこいわね。拓海さん、しっかりつかまって!」
女性はそう言うと、シフトをコンコンと低速に落とし、再加速を始めた。
****
キキキー! ザザザ……。
ドリフトしながら交差点を曲がっていく。
拓海は、その女性のドライビングテクニックに目を奪われていた。
アクセル、ブレーキ、シフトワーク。
並み大抵の運転技術ではない。
まるで自分の体のように車を扱う。
そして何よりも驚くのが、この女性のなんとも楽しそうな顔。
目をキラキラさせ、口元をほころばせる。
拓海の目には、美しい横顔がさらに輝いて見えた。
(こんな時なのに、鼻歌でも聞こえてきそうだ)
と何だか拓海まで愉快な気持ちになった。
(不思議な女性だ……でも、この人はどこかで見たことがあるような……)
と、その時、拓海の中にある女性の姿が思い浮かんだ。
(そ、そうか、杏梨 に似ているんだ……)
緑川 杏梨 。
それは、拓海の半生の中で唯一心を寄せた女性の名前。
拓海は、ふと昔の事を思い出した……。
****
それは拓海、高校2年の夏。
「拓海くん! ほら、起きて!」
「ん? うーん」
拓海は、杏梨の声で目を覚ました。
机に突っ伏していつの間にか寝てしまっていた。
「もう! 授業はとっくに終っているんだからね!」
「そ、そっか……ふあーあ」
拓海の大あくびに、杏梨はあきれ顔を見せた。
杏梨は、スラっとして背丈があり、スタイル抜群の体型。
顔は、中性的な美人顔で、カッコ可愛いと男女問わず人気がある。
その杏梨は拓海の顔を覗き込んで言った。
「本当に眠そう……また朝練?」
「ああ、大会が近いからな……」
「もう、拓海くんはバスケの事ばっかりね」
「まぁな。ところで何か用事か? 杏梨」
拓海の言葉に杏梨は、はっと手を口に当てた。
「え? あー、そうだった! そうそう、今度の拓海くんの試合、見に行っていい?」
「ん? いいけど……」
「やった!」
手を叩いて喜ぶ杏梨。
拓海は、目を擦りながら、そんな杏梨を眩し気に見つめた。
拓海の高校生時代は、バスケットボールに打ち込んでいた。
拓海の通っていた美映留 高校は、進学校特有のぬるい部活指導。
しかし、拓海の代では類を見ない活躍ぶりを見せ、同じ地区で強豪校入りを果たしていた。
さて、ここに拓海と杏梨の会話の外にいた人物がいる。
その人物は教室の扉付近で二人の姿をじっと見つめていた。
彼の名前は、桜木 隼人 。
隼人は後に拓海と親密な関係を築くのだが、この時はまださほど仲がよくは無かった。
その隼人は、教室の扉を乱暴にドンドンと叩いた。
「おい、杏梨いくぞ!」
杏梨はその声に反応して振り向いて言った。
「もう! 隼人、ちょっと待ってよ!」
拓海は、そっと杏梨に耳打ちした。
「杏梨……桜木とは上手くやっているようだな?」
杏梨は、その拓海の質問に、にこっと笑って返す。
「まぁね! 彼氏彼女の仲だもんだ、それはもう熱々よ! ……あっ、そうだ! 今度の試合、隼人も誘って一緒にいくね」
「ん? 無理はしなくてもいいけどな。桜木は、俺の事は気に入らないようだから……ほら、杏梨。桜木が睨んでいるぞ。早く桜木の所にいってやれよ」
拓海がそう言うと、杏梨は素直に頷いた。
「う、うん。分かった……それじゃ、試合楽しみにしてるね!」
「ああ」
拓海は、杏梨の後ろ姿を見送った。
彼氏持ちの杏梨。
その彼氏は、隼人。
拓海は、杏梨と仲のよい男友達。
そんな微妙な関係がそこに有った。
****
3人はその微妙な関係を保ちながらも割と良く遊んでいた。
その日は、体育館を貸し切り状態でバスケをしていた。
杏梨と隼人、対、拓海というゲーム。
杏梨は走りながら、隼人に声を掛けた。
「はい、こっち隼人!」
隼人はドリブルからスッと杏梨にパス。
バシッ!
杏梨は、ボールをキャッチすると、すぐにゴールを狙う。
当然、拓海はその前に立ちふさがった。
バスケ部員ならではの無駄のない動き。
両手を広げ、隼人へのパスコースも塞ぐ。
杏梨は、ボールをバンバンつきながら拓海に言った。
「さぁ、いくわよ! 拓海!」
「こい!」
杏梨は、左右に体を振って、拓海のガードを崩そうとするがなかなか思うようにいかない。
拓海は、囲むようにガードを固める。
バンバンバン。
簡単には拓海を抜けない。
杏梨は、いつになく真剣な表情で唇を舐めた。
一瞬、低いドリブルでフェイントを掛ける杏梨。
と、その時、ある事が起こった。
拓海の伸ばした手が偶然にも杏梨の胸に触れたのだ。
「え!?」
拓海は、さっと手を引いた。
柔らかい胸の感触。
その隙を杏梨は見逃さない。
ニヤッとして拓海を見ると、すり抜けるように、拓海の脇をドリブルで抜く。
拓海は、はっとしてすぐに追うが一歩遅い。
杏梨は、ゴール前に走り込んだ隼人にパスをした。
「隼人、はい!」
バシッ!
隼人はノーマークからのシュート。
それは、綺麗な弧を描き、そのままリングへ。
シュパン!
気持のいい音を立ててリングネットを揺らした。
杏梨は、手を高く上げて叫んだ。
「ナイス! 隼人!」
拓海は、ゴール下からボールを拾い上げると、隼人に声を掛けた。
「いいシュートだったな、桜木」
「あ、ああ……」
隼人は、表情を変えずぶっきらぼうに答えた。
そんな隼人を見ていた杏梨は、
「もう! もっと喜びなよ! 隼人!」
と大声で叫びながら隼人の首に飛び付いた。
それには、さすがの隼人も驚いたようだ。
隼人は、杏梨を手で払いながら迷惑そうに言った。
「お、おい。杏梨、くっ付くなよ!」
「やーだ! あははは!」
杏梨は、マイペースに隼人に抱き付こうとする。
そんな二人のイチャイチャを見ていた拓海は、肩をすぼめた。
「元気なやつらだな……まったく」
そう呟いて、スッと視線を逸らした。
****
拓海を乗せたスポーツカーは市街地へと入っていた。
拓海は、昔の思い出から意識が呼び戻された。
その女性が声を上げたからだ。
「追いつかれたかも……先回りされていたみたい」
「大丈夫なのか?」
「任せて!」
その女性は、唇を舐めた。
その仕草をみて、拓海は微笑む。
(やっぱり似ているな……)
その時、運悪く前方の信号がちょうど赤に変わった。
素早く急ハンドル。
キキーッ!
タイヤを鳴らしながら、車は手前の路地へと入った。
一方通行の狭い路地。
バックミラーには、追手のセダンがピッタリと追尾してきている。
その女性は、チッ、と舌打ちをした。
前方を見ると、別のセダンがこちらへ向かってきていた。
明らかな一方通行違反。
それは間違いなく、追手の一味である証拠。
「いいわよ。そっちがその気なら……」
その女性は、躊躇なくシフトノブを下げて急加速した。
このままだと正面衝突してしまう。
チキンレースなんて言うレベルではない。
拓海は、その女性の横顔を見た。
そこには、楽しそうに微笑む女性の顔があった。
自暴自棄? いや、違う。なにかやる気だ。
ブレーキはもう間に合わない。
拓海がそう思った時、それは起こった。
ハンドルをクイクイっと素早く振ったその女性は、体を傾けて、ギュッと片方に振り切ったのだ。
すると、スポーツカーは、姿勢を横に倒し片輪走行を始めた。
そして、建物の壁面に沿って走り出す。
横に掛かる猛烈なG。
拓海は、Gに耐えながら驚いて目を見張った。
それは、あっという間の出来事だった。
前方のセダンがスポーツカーの頭上を横切って通過したかと思うと、後方で強烈な爆発音がしたのだ。
ドカーン!
正面衝突の衝撃音。
拓海達を乗せたスポーツカーは何事も無かったように走り抜けていく。
バックミラーには黒煙を上げて炎上する炎が映っていた。
***
もう後ろから追ってくる車は無いだろう。
それを確認した女性は、興奮さめやらぬ口調で言った。
「ふぅ! まぁ、あたしに掛かればこのくらい朝飯前よ!」
「君は、すごいんだな」
「まぁね!」
その女性は、拓海の感嘆の言葉をまんざらでもない顔で答えた。
車は、通常速度の走りに戻っていた。
「これでもう大丈夫よ」
「いろいろ世話になったな……お陰でたすかったよ」
礼を述べる拓海に、その女性はにっこりして答えた。
「平気、平気。あたしも結構楽しかったら。まぁ、気にしないでよ! 人生楽しんだもの勝ちでしょ?」
「ふふふ、そうだな……」
(『人生楽しんだもの勝ち』かぁ……)
その言葉は、拓海の記憶を呼び覚ます。
(そういえば、杏梨も口癖のように言っていたっけ……)
****
あれは最後のバスケの大会の後の事だった。
打ち上げの夕食会の帰り道、拓海と杏梨は仲間の群れから外れて一緒に歩いていた。
拓海は杏梨に言った。
「今日は、ありがとな。見にきてくれて」
「でも、残念だったね。あと一歩で全国行けたかもだったけど」
「これが実力さ……」
拓海は夜空を見上げて言った。
(やるだけの事はやった。出し切った。悔いはない……)
拓海は、清々しい気持ちでいっぱいだった。
杏梨は、拓海の前に出ると、手を後ろに組んで言った。
「でも、あたし結構楽しかった。試合みてるの!」
「なら、よかったよ」
「うんうん、楽しんだ者勝ち! あたしが、優勝!」
「ふははは。杏梨は面白いな」
杏梨は、嬉しそうに小首を傾げて笑った。
その笑顔を見た拓海は、胸のざわめきを抑えられなくなっていた。
体が勝手に動いた。
杏梨の袖をギュッと握ったのだ。
「ちょっとまてよ。杏梨」
「……え!?」
驚き顔の杏梨。
拓海は、構わずに杏梨を引き寄せて自分の腕の中に収めた。
そして、杏梨の頭の後ろを触りながら言った。
「なぁ、杏梨。俺は、お前の事……」
拓海が最後まで言い切る前に、杏梨は手を突きだして拓海から離れた。
そして、拓海に背を向けて言った。
「ダーメ! 拓海くん。こういう事しちゃ! あたしは、彼氏持ちの女よ?」
「……そっか、そうだよな。ごめん……」
いくら体が衝動的に動いたからと言って、こんな事はしてはいけない。
それは分かっていた。
分かっていたが、我慢できなかった。
「……本当にごめん。杏梨」
拓海は、杏梨の背中に、もう一度謝った。
杏梨は振り返ると目に涙を溜めていた。
(泣かせてしまったか……)
拓海は、後悔した。
視線を落として俯く。
そんな拓海の事を見た杏梨は、目じりの涙を指で拭うと、にっこりと笑って言った。
「いいよ、許してあげる! 拓海くん!」
****
気まずい空気が流れた。
一歩前を歩く杏梨。
拓海は、杏梨に何と声を掛けようか迷っていた。
と、突然杏梨は振り返って言った。
「……ねぇ、拓海くん。ところでさ、隼人の事、どう思う?」
拓海は、意味が分からずに聞き返した。
「桜木? どうって?」
「隼人ってさ、拓海くんと良きライバルになれると思うんだ。勉強でも運動でも……」
つまるところ、好きか嫌いかを、尋ねたのだと分かった。
拓海は、考えながら答えた。
「でも、あいつは俺の事は好かないと思うが……」
「そんな事ないよ! 今度さ、隼人にも言ってみるよ、もっと仲良くしたらって。あたしさ、拓海くんと隼人が仲良くなって欲しいんだ!」
杏梨は、小さな手でギュッと握りこぶしを作って、力強く主張した。
拓海には杏梨の心理がよくわからなかった。
「……って、なんでお前は、自分の彼氏を俺に紹介しているんだ? 変だろ?」
「あれ、そうね……たしかに変ね」
杏梨の言い草に拓海は大笑いした。
「ぷっ、ぷはははは」
「あははは」
それにつられて杏梨も大笑いをした。
****
「拓海さん……拓海さん……」
遠くで女の声が聞こえる。
はっとして目を開けた。
「あっ、ふぅ……夢か……すこし寝てしまったようだ」
逃走中の車の中。
その女性は心配そうな顔を拓海に向けていた。
(なぜか今日は杏梨の事をよく思い出す……やはりこの女性のせいか……)
「拓海さん、本当に大丈夫? 顔色悪いみたい……病院に直行するわね」
拓海は女性にリクエストした。
「……行ってほしい病院がある……」
「ふふふ。知っているわよ。渋谷クリニックでしょ?」
その女性はズバリ答えた。
拓海は驚きにあまり口をあんぐりとさせた。
それは、隼人と自分しか知り得ないはずの情報だったからだ。
「な、何故それを……君は本当に一体誰なんだ?」
「そうね、答えが分かるまで秘密にしておきましょうか? うん、それがいい!」
(まさか……やはり杏梨なのか……杏梨だったら隼人から聞いていてもおかしくない……)
拓海は、思い切って女性に声を掛けた。
「なぁ、君。もしかして……」
しかし、その女性は自分の唇にひとさし指を置いて拓海を制した。
シーっという合図。
「……それより、疲れているみたいだから、少し眠ったほうがいいみたい。ね?」
その女性は、そっと、拓海の上に手を置いた。
拓海は、その手から伝わる温かさと優しさで心が落ち着く気がした。
(杏梨と似ている……が、よく見れば違う……しかし、何だろう、この魅かれる感じは……)
「ありがとう……そうさせてもらうよ」
拓海がそう言うと、女性はにっこりと微笑みを浮かべた。
****
拓海が眠りにつこうと目をつぶると、脚の傷がズキズキと痛みだした。
アドレナリンの分泌が収まってきたからなのだろう。
拓海は、否応がなく、金髪の少年、アーティの事を思い出した。
天才は天才を知る。
アーティはそう言ったが、拓海も少なからずアーティに興味を持った。
それは、ローズ・ファクトリーとの関係性がどうとか、というよりも、彼自身のパーソナリティに興味が沸いた。
どのようなバックボーンを抱え、今までどのように生きてきたのか。自分に接触した目的はなにか。
しかし一方で、容姿は別にして、あの、人の感情をもてあそぶ悪魔のような性格には正直嫌悪感しか沸かなかった。
アーティは言った。
拓海は孤独でパートナーを作れないのではないか? と。
それは、拓海にとって、ある意味、的を得ていたと言わざるを得ない。
なぜなら、拓海が出会った男達は守るべき存在であって、互いを守り合う戦友とはなり得なかったからだ。
それに今まで、拓海は一人狼でやって来れたという事実もある。
アーティに怪我を負わされるまでは……だが。
つまり、拓海にはパートナーになる相手もいなかったが、実際、パートナーを必要としていなかった、に他ならない。
しかし、拓海は思う。
もし、そんな男が俺の前に現れたら……アーティのように魅かれてしまうのだろうか、と。
拓海は、そんな事を考えながら静かに眠りについた。
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