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和臣による恭介への聖指導!?6
「ああっ! 恭ちゃんっ!」
「和臣……、もう少し、で」
「ふぅっ、はあぁ……。うぁっ、指と全然っ違うぅっ」
躰をぶるぶる震わせる和臣の姿を見て、恭介は腰を押し進めるのを止めた。
「大丈夫か? つらいんだったら、これ以上は何もしない」
「やめ、ないでっ! お願い、恭ちゃんとひとつになりたいから」
「和臣――」
「それにつらくない。恭ちゃんのおっきくて熱いのを受け止めるだけで、すごくすごく感じちゃってるんだ」
瞳を潤ませながら振り返った和臣は、恭介に向かって微笑んでみせる。
「お願い、最後まで挿れて。恭ちゃんでたくさん感じたい!」
「分かった。あと少しだから」
言いながら和臣の上半身をぎゅっと抱きしめた恭介の熱を、前を向いて目をつぶりながら全身で感じた。
ゆっくり自分の中に挿入されるモノから与えられる圧迫感や快感が、じわじわと侵食していくみたいだった。
「和臣……、ぜんぶ、挿いった。つながったぞ」
「恭ちゃん――」
「俺たち今、ひとつになってるんだな」
はじめてはつらいという覚悟をしていた。だけどそれ以上に嬉しいという感情が上回って、泣き出しそうになる。大好きな人に捧げることができた他にも、恭介のはじめてを貰えたのがすごくすごく嬉しかった。
「しばらく、このままでいていいか?」
「ふふっ。僕もそれを言おうと思ったんだ」
耳元で囁かれた言葉を聞き、小さく笑って答える。
「もしかして、つらくて我慢してるんだろ?」
「違うよ。恭ちゃんを躰全部で感じていたい。心の底から好きだって伝えたいから」
言いながら恭介の首に両腕を回して、ぎゅっと抱きしめた。
「俺も同じ。和臣のすべてを感じたい。大好きだって伝えたい」
どれくらいの間、そうしていたかは秘密だけど、ふたりのはじめては優しさに溢れているだけじゃなく、互いを思いやる気持ちと愛が満たされたものになった。
だかこそ、忘れられないものになったのはいうまでもない。
おしまい
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