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第20話

「はい、あーん」 ピックで指した、たこさんウィンナーをカイが恭一の口元に運びます。 恭一は照れながら口を開け、もぐもぐ。 「美味しい?」 にっこりカイが微笑み、 「美味しいよ」 朝早くから頑張った甲斐があった、とカイは嬉しそうです。 が、ソラは正座のまま、なんだかモジモジ。 そんなソラの様子を、長男のリクは食べながら横目でチラリ。 「恭一さん、ソラに食べさせてあげてよ」 リクからのリクエストに恭一はドキッ。 「い、いいよ、僕は」 人見知りで緊張しい、目立ちたがり屋ではなく、恥ずかしがり屋な3人の中ではとてもおとなしいソラは慌てて断ります。 「ほら、恭一さん」 再度、リクから恭一にリクエスト。 恭一も緊張しながら、たこさんウィンナーをピックに指すと、ソラの閉じた小さなピンク色の口元に運びます。 色白なソラの顔は恥ずかしさの為か桜色に染まっています。 ソラは口を開けて、たこさんウィンナーを受け取りました。 恥ずかしそうにもぐもぐしている姿を3つ子の兄、リクとカイは微笑ましい、とばかりの表情で笑顔で見つめています。 桜の下、とても楽しく時間が過ぎていきました。

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