ちょっとやる気になった翼は、早朝の図書室にいた。 学園の図書室は、自習スペースをカウンターで借りることができるが放課後では、利用者が多く借りる事が出来なくなってしまう。 なので、こうやって早朝に申請をして一日借りるのが通例だったりするんだけど・・・ 「え！！？　試験まで空きがない！？」 「そーなんだよね。なんか今回に限って、やる気の子が多いみたいで、試験までの一週間全部予約で埋まってるんだよね。」 「そうなんですか・・・。」 「まぁ、自習スペースじゃなくても、椅子と机はあるからそこ使ってよ。」 司書に指差された先には、オープンスペースのデスク、チェア。くつろぎスペースには、ソファーが見えた。 ・・・ソファーは寝てしまうな。　 家でも勉強できるけど、一人で黙々と勉強してしまうと時間を忘れてしまうちゃんだよなぁ・・・。どうするかなぁ・・・。 「・・・満員だったのか？」 「え？相馬？」 「・・・生徒会室でよければ、来るか？」 「え！！　良いの？！」 「ああ。勉強するんだろ？」 手元の教科書を指され、翼はうなずいた。 マジか！生徒会室で勉強とか、早起きして来たかいあった！！ しかも、一般生徒は立ち入り禁止の場所に、入れるとか・・・ 写真撮っても・・・ 「カメラはおいていけ。」 ・・・ですよね。 おとなしく、ロッカーにカメラをしまい生徒会室へとついていった。