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第37話

気まずい思いで一通り、ダイニングテーブルには豪華な和食の朝食が並びました。 しばらくすると、 「おはよう。母さん、瑞希」 顔を洗い、ロンTにデニム姿のさっぱりしたヒロがやってきました。 「お、おはよう、ヒロ」 「おはよう、ヒロ」 ヒロは椅子を引くと腰掛けました。 またしばらくすると、スーツ姿のお父さん。 「新聞をもらえるか」 腰掛けるなり、お母さんに催促し、はい、あなた、とお母さんが今朝の新聞を手渡し、お父さんはコーヒーを片手に読み始めます。 和食のときでも、朝は必ず、一杯のコーヒーからお父さんはスタートします。 「ほら、瑞希ちゃんもエプロンを外して。座ってちょうだい」 笑顔のお母さんに促され、ヒロの隣に腰掛けました。 「おはよう、瑞希」 改めて、ヒロが笑顔で挨拶してきます。 昨夜、お父さんとセックスしてしまった俺は自暴自棄な思いで、 「おはよう、ヒロ」 敢えて、笑顔で取り繕います....。 しばらくすると、お兄さんの海斗さんが眠たそうにやってきて、悠人はどうやら帰宅していないらしく、俺、ヒロ、お母さん、お父さん、海斗さんの4人で、食事を始めました。 「瑞希、お代わり」 「はい、ただいま」 お母さんが立ち上がろうとしても、俺は率先して、お父さんのお味噌汁や海斗さんのごはんのお代わりをよそいます。 そうして、お父さんは勤務する病院へ、大学生のお兄さんはしばらくすると部屋に戻りました。授業までまだ時間があるそうです。 俺はヒロとヒロの部屋。 「あー、美味しかった!お腹いっぱい!」 「ほんと?良かった」 俺が笑うと、ヒロが俺の長い髪を撫でるとキスして来ました。 「好きだよ、瑞希」 「私も、ヒロ」 優しい口付けに瞼を閉じました。 「どんな事があっても大好きだからね、瑞希」 ....? 俺は不思議な思いでまっすぐで優しいヒロの瞳を見つめ返しました。

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