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第38話

お昼ご飯はお母さん、ヒロ、海斗さん、俺とで頂きました。 昼食を終えると海斗さんは大学へ。 ヒロはテストが近いそうで自室に戻り、勉強です。 後片付けを済ませ、ワンピースに長い髪の俺はお母さんと和室でしばしリラックスです。 お母さんはお喋りが大好きみたいです。 「凄く気になってるお店があるの。新しいブランドなのだけど。今度、付き合ってくれる?瑞希ちゃん」 「もちろんです、お母さん」 「瑞希ちゃんが気になるお洋服があったら遠慮なく言ってね、瑞希ちゃん。ああ、嬉しい」 「お母さん?」 「瑞希ちゃんはとてもいい子で。娘みたいでもあるし、お友達みたい」 屈託なく笑うお母さんに俺も笑顔になります。 ずっと専業主婦だったらしく、周りは医師の奥さんばかり。鼻が高い気難しい人が多く、天真爛漫な性格なお母さんは話しを合わせるのが面倒だったとのこと。 「瑞希ちゃんと話していると、なんだかとても気持ちが安らぐわ」 俺はそんなお母さんに微笑みました。 そして、夕飯の時間。 海斗さんもお父さんも帰宅してき、悠人を除いた家族で食事です。 食事を済ませると、テストが近いヒロは自室へ。 お父さんや海斗さんも自室へ戻り、俺とお母さんは2人で後片付けをしていました。 不意に、お母さんにトレイに乗ったコーヒーのカップを差し出されました。 「瑞希ちゃん、申し訳ないのだけど...あの人に届けてくださる?」 「あの人...」 お母さんはニコッと微笑みました。

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