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第47話

不意にヒロが俺に寄り添うと、唇にキスしてきました。 「大好き。瑞希」 まだ16歳の幼い笑顔と、戸惑いを隠せない俺。 「ど、どういうことなの...?ヒロ」 うーん、と俺を見つめたまま、唸ると、 「長くなるけど、大丈夫?」 俺に尋ね、俺も小さく頷きました。 ヒロの話しによれば、お父さんとお母さんは仮面夫婦。 お父さんにはいつも愛人がいて、子供ができて慰謝料を払う羽目になるやら、面倒が多かった。 ヒロはお母さんを思い、もう女遊びはやめてくれ、と頼んだ。 その代わりに子供は出来ない男のヒロがお父さんに抱かれるようになった。 ヒロはゲイではなく、次第に感じては来たものの、お父さんとのセックスが嫌だった。 引きこもりになったのも、本当は両親の不仲の解消の如く、父親に抱かれるがゆえ。 時間を考えると、学校には行かず、自室で1人勉強していたヒロはスムーズにいかず、ストレス発散によくAVを観ては抜いていた。 アナルでしか感じるようにならない予防でもあった。 そんなとき、動画を探していたら、偶然、俺を見つけ、動画を見たら抜けてしまった。 最初は男でイッた自分を不思議に思い、父親との行為で、ゲイになったのか、と思い、他のゲイビを見たが、抜けなかった。 そうこうするうちに、次々と俺の新作が出る。 次第に俺をスマホやDVDで観るうちに、あんあん男に掘られる細身な俺が男とは思えなくなり、俺にハマった。 兄の悠人がゲームの為にゲイビに出始め、いつか会えたらいいな、とずっと思っていたら夢が叶った。 話しを一通り聞いた俺は複雑な気分だった。 「俺も瑞希が大好きだし。母さんも安心できるし、それに仲もいいし。父さんにはたまに貸すだけ、て約束で瑞希を一家の一員にしよう、て決めたんだ。あ、バカ悠人は知らないけどね」 そう言ってヒロは微笑んだ。

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