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第6話

バカバカしいほどに、あいまいな時期の指定をしたもんだと思う。 さっさとこっちから連絡の一本も入れて、笑い話にしてしまえばいい。 それで、ちゃんと終われる筈。 わかってはいるのだけれど。 はっきりさせてしまえばいいのに、はっきりさせるのも怖くて、バカ正直に自分の言い出した期限を守っている。 アレから、一週間、顔を見ていない。 ここ半年ほどは二日とあけずに会っていたのに、何となく顔を見づらくて、通勤時間をずらしたり営業所回りをしたりして、電車でもあわないようにした。 フロアが別だからわざわざ会いに行かないといけないし、忙しくてそんな暇はないはずだ。 なんて、仕事が期末なのはただの言い訳でしかない。 それくらい自分でもわかっている。 やけくその逃げ口上で、君に告げた期間設定の時期には、理由がある。 君が気がついてくれたのかどうかさえ、定かではない。 けれど願わくは。 そう思ってしまう未練たらしい自分が嫌だけど。 ホントに、未練たらしいとは思うんだけど、やっぱり少しは希望を持ちたくて、カレンダーを眺めながらため息をつく日々。 今月が終わったら、返事を聞くまでもなく返事がわかる。

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