6 / 7
第6話
バカバカしいほどに、あいまいな時期の指定をしたもんだと思う。
さっさとこっちから連絡の一本も入れて、笑い話にしてしまえばいい。
それで、ちゃんと終われる筈。
わかってはいるのだけれど。
はっきりさせてしまえばいいのに、はっきりさせるのも怖くて、バカ正直に自分の言い出した期限を守っている。
アレから、一週間、顔を見ていない。
ここ半年ほどは二日とあけずに会っていたのに、何となく顔を見づらくて、通勤時間をずらしたり営業所回りをしたりして、電車でもあわないようにした。
フロアが別だからわざわざ会いに行かないといけないし、忙しくてそんな暇はないはずだ。
なんて、仕事が期末なのはただの言い訳でしかない。
それくらい自分でもわかっている。
やけくその逃げ口上で、君に告げた期間設定の時期には、理由がある。
君が気がついてくれたのかどうかさえ、定かではない。
けれど願わくは。
そう思ってしまう未練たらしい自分が嫌だけど。
ホントに、未練たらしいとは思うんだけど、やっぱり少しは希望を持ちたくて、カレンダーを眺めながらため息をつく日々。
今月が終わったら、返事を聞くまでもなく返事がわかる。
ともだちにシェアしよう!