37 / 111

第8-3話確実に堕とすために

 ゆっくりと、だが確実に。俺は腰の動きを再開させて、真太郎の疼きが止まらないだろう最奥をこね回し、新たな快感を積み上げていく。  過敏な真太郎の体は次第に俺からの刺激になれ、より濃くなった快楽を受け止めていく。もどかしそうに顔を上げ、俺の顔をチラリと見やるようになるのがその証だ。  もっと俺が欲しい。わずかに覗く真太郎の妖しく潤んだ目が物語る。  唇が届かない代わりに俺は真太郎の緩んだ口へと手を運び、物欲しそうな唇と舌を構う。  指先でふっくらと柔らかな輪郭を弄り、欲情で火照った口内を愛撫する。そうして首筋に吸い付けば、瞬く間に絶頂の蠢きを生み出し、俺の身も心も悦ばせてくれる。 「またイったな……繋がっていると、よく分かる。前よりも素直になって……いいな。もっと感じてくれ……俺も、一緒に連れていって……」 「アッ、ぁ、止まらな……んぐ……っ、ぷはっ、ぁ、ま、また……ぁぁあ……ッ」  上と下、同じように一旦引いて、改めて真太郎の中へと埋めれば、ぬるりと滑っていく感触で真太郎が弾けて快楽に沈んでいく。  筋肉は強張ったり収縮したりをせわしなく繰り返すが、体の芯はひどく脱力している。真太郎はもう自分から感じることを止められない。身を滅ぼし兼ねない快感から逃れるために、気を失うことさえなければ――。

ともだちにシェアしよう!