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第7-2話贅沢な日々が続きますように

 食後の蕎麦湯まで堪能した後、私たちは店を出た。  晴れやかな空に日の温もりをわずかに宿したそよ風が心地良く、私は大きく息を吸い込む。 「いい天気で良かった。近くを移動するだけでもワクワクするよ」 「おっ、嬉しいことを言ってくれるな。これは真太郎の期待にもっと応えないと……」  ニッと歯を見せて笑った後、詠士が愛車の助手席側のドアを開けて私を手招く。  手を貸してもらいながらゆっくりと小さな車体に私の体を収めれば、すぐに詠士が回り込んで運転席へ着く。  男二人が並んで乗るには狭い車内。何度乗っても圧迫感を覚えてしまうが、これを嫌だとは思わない。  詠士の気配に胸が詰まる。だが、ひどく安堵する。  今日も一緒に居るのだという確かな感覚。それが今の私にはたまらなく嬉しい。 「さあ真太郎、これからどこに行く? リクエストがあったら教えてくれ」 「そうだな……せっかくここまで来たから、道の駅には寄りたいな。後は――」  私の希望を聞き、詠士が「分かった。それで行こう」と片目を閉じて了承する。  エンジンがかかり、トゥクトゥクと低音で独特なリズムが流れ出し、車が走り始める。  また楽しい時間が新しく積み重なり、互いの人生を刻み合う。  いつまで続けられるか分からない関係。それでも最期の時まで続けることができたら、と願って止まない。  どこまでも君と走っていける。  そんな贅沢な日々が続きますように――。

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