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第7-1話贅沢な日々が続きますように

 詠士と一緒にいると、自分はこんなに感情が賑やかな人間だったのかと思わずにいられない。  今はまだすべてを表に出せないが、もっと月日を重ねて老年を迎えたら、気軽に感情を表に出して詠士と騒いでしまうのだろうか?  長年連れ添った夫婦は似てくるという話はよく聞くし、実際にそんな夫婦を何組も見たことがある。男同士であっても当てはまる話だろう。  これから詠士に似てくる自分を想像して、私は小さく吹き出す。  それに気づいた詠士が首を傾げる。 「どうした真太郎? もしかして惚れ直したか?」  からかいを含んだ詠士の不敵な笑み。わざと私を照れさせて遊ぼうとしているのが分かってしまう。  やられっぱなしというのも面白くない。  私は羞恥を抑え込み、自分なりに詠士の笑みに似せてみた。 「そうだな。毎日惚れ直している」  いつもと違う私からの反撃に詠士が目を丸くする。そして一呼吸遅れて口元を押え、わずかに顔を逸らす。  よく見れば詠士の頬が赤くなっていた。 「……家に帰ったら容赦しないぞ」  ぼそりと呟いた詠士の本音に、帰宅後に自分が抱き潰される未来が私の頭をよぎる。  しまった、不必要に煽ってしまった……。  体の奥がカッと熱くなり、私の顔に熱が集まってくる。  溢れた羞恥に耐え切れず、私も詠士から顔を逸らし、心の中で身悶えた。

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