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【2000/08 Love disciplines it】

《第四週 火曜日》 真夜中、尿意で目が覚めて起きたとき、おれのせいで父と母が喧嘩しているのを聞いた。 良いことではないけど、用便を済ませてリビングダイニングの入口の前で立ち聞きをした。 ひとつは、おれが友達に借りてきた漫画に性的な場面があったこと。 もうひとつは、おれが昼寝中勃起していたこと、そしてその時に夢精したこと。 第二次性徴期迎えた子や、長期間マスターベーションをしてない人が生理現象として夢精することがあるのも、おれは去年の道徳の時間でときどき性教育の授業があって知ってたし、意思とは関係なく不随意に勃起することも、ごく当たり前のことで「赤ちゃんから大人までみんな起きることだから過剰に気にしなくていい」知ってたんだけど、うちのマミーは閉鎖的な環境で育ったためか、そういう知識がないらしく、また、過剰に性というものを嫌悪していた。 「そんなこと、気にしたってどうしようもないよ。おれは女の子に特別な好意とか性的な興味とかは持てないから安心して」 なんて、言えるわけがない。 却って混乱させてしまう。 それどころか多分とんでもないことだと激昂しておれを教会に連れて行こうとすると思う。 気配に気づいたママが近づいてきてドアを開けた。 「ヒース、ママと教会に行きましょう。懺悔して、神父さまに何故いけないのか改めて教えていただかなくちゃ」 ああ、ほら。やっぱりね。

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