「んえ…まじで？」 「うん。まじまじ。全然知らないキミだから独り言で言うけど、俺、親が再婚しててさ。親のためを思って再婚は大歓迎だったけど、その連れ子が中学生の男で、まぁー絵に書いたような生意気小僧でさ、腹立ってその子を俺が襲ったの。んで、超拒否られたけど、途中からめっちゃ楽しんでくれて、責任取るって言ってくれてイヤイヤ彼氏にしてもらったんだ。今ではちゃんと愛してくれるんだぜ、可愛い弟だよ」 「…へぇ、いいじゃん」 これはリアルに壁になって見てみたいレベルにはいいかも。漫画のネタにありそうな話。 「分かってくれると思った」 嬉しそうに話すが、チャラそうでイマイチ想像付きにくいのはいわゆる1軍男子で女の子といるイメージの方が"らしい"からだろう。偏見かもしれないけど。 「とりあえず、友達とか…？」 「え…いいんだ？」 「話す人がいないから俺に声掛けたんだろ？見かけたからってわざわざ声かけるわけじゃないし。話し相手ほしいなら俺で良ければ」 ほっとけば面倒くさそうだから仕方なく…とは言わないが。せっかく関わったのにスルーするのもおかしいし。二人の話も気になるし。俺も話した方がいいの、か？ 勝手にあっちが話したから俺はいいよな。 「お前の好きなやつ、歳は？」 「んー、えっとね、まだ中学入ったばっかだよ。1年…歳、えーと…？」 「や、分かったからいいよ」 てことは、三春と1つ違いか…。そんな差ないのでは。 …案外、三春と会わせてみれば話合うんじゃない？共通で話せることってあると思うし。 んー、でもそれはおいおいってことで。 「ｗデートとかどう！？俺あこがれてて！けど、一般的に歳近い人と付き合うのが普通って感じあるし、相手連れてきて援交だとか、犯罪とか言われたらどうしようもないし今まで相手に言ったこともないし申し訳なかったし…だから」 「あー、確かにな、それは分かるかも。機会あったらやりたいよな。俺も同じこと考えてたんだよ。けど、それはおいおいな。俺らは付き合いだしてあんまり経ってないし、今はまだ二人の時間大事にしたいから」 「あ、そうなんだ？分かった。気が向いたら誘ってくれよな」 話していたらちょうどよくチャイムがなり、先に中に戻る。教室に戻ると、真中が駆け寄ってきた。 「志々雄！聞いてくれ！」 勢いに押されて後ずさりする。 「落ち着けよ、聞くって」